教科書音読シート2(使い方)

勇気を出して「ふりがな」をふる

 このプリントを作ろうと思ったのは、夏休みにおこなわれた埼玉県中学校英語教育研究会(以下中英研)主催の研修会で提案された「音読プリント」がきっかけ。同じような悩みを抱えるある先生が、長期研修時に研究した成果として作った「音読プリント」。写真の私が現在使っているモノとデザイン的にはほとんど同じです。この先生のプリントでは、ふりがなを堂々と使っています。ふりがなの使用については、賛否あるところだと思いますが、「一定の効果はある」という学説を信じ、導入してみたそうです。私もその考えを踏襲して、「ふりがな」を使用しています。

レベル別の学習タスク

 私のプリントでは5つのレベルを設定し、レベルAからEレベル(最高レベル)まであります。

  レベルA ふりがなを参考にしながら読む
  レベルB ふりがなナシで読む。(教科書と同じ)
  レベルC 穴埋めをしながら読む
  レベルD 並び替えをしながら読む(シートの裏面に印刷)
  レベルE 英訳しながら読む

 コーラス・リーディングを一通り終えた後、個人練習の時間をとります。私の場合は5分間とることが多いです。1回目はA、2回目以降はBという風にコースを変えることも可能です。(むしろ上のレベルにチャレンジするように促しています)

 最終的に全員がレベルBをクリアできるようにするのが目標です。しかし最初からLレベルBが読める生徒のために、レベルC以降のハイレベルなタスクを用意しました。C以降のコースは、単なる音読にとどまらず、「穴埋め」や「並び替え」などの文法問題に対する練習にもなるので、テスト前などに自分で教科書の内容について勉強するための「素材」になればと考えています。

ポイントについて

 生徒は1回読み終えたら、各レベルの枠の中にある☆印を塗りつぶすことになっています。また最終的に、それぞれのレベルの読んだ回数を合計して上部の大きな☆印を塗りつぶします。
 当初は、レベルによって塗れる星の数に差をつけていました。ハイレベルな方が多く塗れるようにすることで意欲向上を図りましたが、Slow Learnersがあきらめてしまわないように配慮して、現在はどれを読んでも☆は1つにしています。

 2年生の授業で用紙を回収してカウントしてみましたが、読むのが苦手な生徒でも5分間で3〜4回、得意な生徒は(レベルは様々ながら)15回も読んでしまいます。今まで、どれだけコーラス・リーディングをやろうにも、授業中に15回なんて読ませてあげることはできなかったので、それなりの効果はあったのかなぁと感じています。

 その他の細かい工夫については、次回。Excelで作ったワークシートのダウンロードもできるようにしようと思っています。お楽しみに。

 >>第3回「ダウンロード」編