教科書雑感

 本来の[読む!]のカテゴリからは少し離れた内容かもしれませんが、もうすぐ改訂ということで教科書について少し。

 現在私の勤めるエリアでは学校図書のTOTALを使っています。1年生ではBe動詞より先に一般動詞から導入するので、私は個人的に使い勝手がいいと思っています。新しい改訂では2年生のレッスンが3つか4つ減って、シンプルになってました。他とまじまじと見比べてないので、なんとも言えないけど、あんまり変わらない方がいいなぁとも思います。(意外と保守的だなぁ)

 さて、今回のテーマは登場人物。現在TOTALではMikeとSueという外国人が登場しています。2人とも近くのインターナショナルスクールに通っているという設定。だから日本人キャラの亮と彩と絡むときは、必ず放課後か休日ということになっています。え、それじゃ授業中や休み時間の会話を素材にできないじゃん、って思うんだけど、まぁMikeが留学生かなんかだったら、それこそ休み時間に英語で会話する必然性がなくなっちゃうから仕方ないですかね。「日本語勉強しに来てるんだろ、Mike」ってなっちゃうから。

 個人的には、休み時間や授業中の方が生活の中で実際に使う表現を使っているんじゃないかなぁと思います。何かを求めたり、質問したり、答えたり、説明したり、困ったり。言語の機能を意識しながら場面を設定するには、学校生活って最適だと思うんだけど、英語の教科書の主人公は日本人で、場所は日本でなければならないという暗黙の了解が、なんとも首を絞めているような気がするわけです。

 亮も彩もだんだん自信をつけていって、2年や3年の教科書では、イギリスやインドに行くようになります。(っていうか、彩さん海外出かけすぎです) 最初は親近感も持てる設定からだんだん遠くへ、という配慮ですが、思い切って最初から海外ってダメですかね? 設定が海外ならすべての場面が素材になるわけだから。

 新しい教科書も、そういう部分は大きく変わってません。他の教科書もたぶん同じです。(よく見てない…) 1つくらいそういう冒険心に富んだ教科書があっても面白いと思うんだけど、部数が気になるだろうから難しいかなぁ。(^^;