スピーチコンテスト地区大会

 本日、地区大会でした。どんなふうに指導しようか試行錯誤でしたが、生徒は思いのほかがんばってくれました。なんと参加した2人が2位と5位に入賞。33人中だから、立派な成績です。上の大会に進めるのが4位までなので、1人は惜しくも上に行けないのですが、本当によくがんばってくれました。

 勝因はやはりトピック選びだったと思います。入賞した子たちのスピーチはやっぱり等身大の中学生の視点で語られています。たとえテーマがジェンダーフリーなんていう現代的で世界規模の話題であっても、そこに必ず「中学生としての自分」が描かれています。本校の生徒も、「携帯電話」や「優先席」など、自分が使っているものや目にしているものを話題に選んだのがよかったのだと思います。「地球温暖化」や「世界平和」のような話題はすでに語り尽くされた感があります。

 そして、もう一つのポイントはユーモア。これを評価してもらえたのがなによりうれしかったです。どんなに真剣なテーマを扱っていたとしても、会場の聴衆と演説者が一体になれる瞬間が必要です。悲しい話や感動的な話で聴衆を泣かせることは難しいですが、笑わせることだったらできるんじゃないでしょうか。演説者も、聴衆の反応をダイレクトに感じて、そのことがよりスピーチの質を高めます。相乗効果ですね。

 今回の二人に関しては、スタートの時点で発音もある程度よかったし、何より本人たちがよく練習してくれたことが大きいです。ALTも意欲的に指導してくれました。こういう(私としては)ラッキーなことがたくさん重なると、いい結果がでるんですね。

 ただ、一つ思ったこと。もちろん参加した生徒の資質や能力に左右されることは確かですが、学校によって、やはり指導に温度差があるように思います。結果的に8位までの入賞者のうち、今回のうちの学校のように2人以上入賞している学校が3校もあります。教師の関わり方も大きく作用しているんだということに改めて気づかされます。

 よく、部活の顧問が変わると部活が急に強くなったりすることがありますが、それと同じことが教科指導にも言えるのかもしれない、と気づいたんです。つまり我々の日頃の「お仕事」が実は(当たり前なんだけど)生徒の「伸び」に大きく影響しているのではないか、と思うのです。そう考えると少し怖くなります。私はこれまでどんな授業をして来ただろうか、と。教科指導には、部活のように「県大会出場」も「地区優勝」もないんだけど、そんなレベルの授業(教育)ができたらいいなぁ。そんなことを考えてしまった一日でした。

 さて、次の大会でもがんばってもらおう。