答えを言ってはいけないWho Am I?

 Who Am I?(私は誰でしょうクイズ)は1年生の1学期や、3年生で関係代名詞をやったあたりでよく使われる活動ですが、誰かが早い段階で答えを言ってしまうと、それでクイズが終わってしまうのが難点。まぁ、早くわかった生徒の活躍を褒めてあげるにはよいのですが、「みんなが考える」前に終わってしまうとちょっともったいない気もします。

 そこで、橋架村塾の川村先生にずいぶん前に教えてもらった「答えを言ってはいけないWho Am I?」が素敵です。得意な子も苦手な子も活動量が保証されるクイズです。

 まず答えの絵を描いた紙を用意し、その一部分だけが見えるように隠します。(私の場合は画用紙を折って使っています) そこでヒントを出します。

 (ヒント1) I am a boy.

 このヒントを聞いて、答えを考えるわけですが、万が一「あれかな?」と思っても答えを言ってはいけないのがこの活動のポイントです。答えを言えない替わりに、生徒は質問をします。手を挙げた生徒を指名します。

 (質問1) Do you live in Japan?

 教師はその質問に、答えの人物になったつもりで Yes, I do. / No, I don't.で答えます。質問は随時受け付け、手があまり挙がらなくなったら次のヒントを出します。

 (ヒント2) I live in Kasukabe.

 このヒントで例えば「(クレヨン)しんちゃんでは?」なんて思ったら、それを確認するような質問をしてみればいいわけです。

 (質問2) Do you have a sister? 
 (質問3) Do you like Chokobi?

 こういったバレバレとも言える質問こそが、まだわかっていない生徒にとっては最大のヒントになるでしょう。答えがわかった生徒にとっては、この「質問を作る」という活動が1つ上のタフなタスクになるし、なにより彼らは得意げに質問を考えるようになります。これなら、得意な生徒は答えがわかったあとも活動ができるし、苦手な生徒はたくさんのヒントを聞いて考えるチャンスが得られます。スピーキング、リスニング両面のトレーニングになるわけです。

 この活動は1年生の2学期最初あたりで、be動詞の文と一般動詞の文が両方出揃った頃にやってみると効果的です。Are you like soccer?なんて英文が出てきたら「Do you〜?だよ」って教えてあげられます。もちろん答える側にI do.なのかI am.なのか気を配ることになります。この活動の前に「クイック・レスポンス(レベル1)/(レベル3)」などをやっておくとさらに効果的です。

 問題に使用する絵は、隠している部分が見えたら「なーんだ!」って思うようなちょっと遊び心があるものにしたいですね。絵が苦手な方は生徒に書いてもらうといいと思います。私は3年生の選択授業で生徒に問題も含めて作成してもらい、寄付してもらい1・2年生の授業で活用しています。