COSMOS その2(やり方)

 さて、そのCOSMOSですが、主にライティングの ための舞台として活用しています。匿名で自由に文章を書いてもらいます。あ、もちろん英語で。2年生はちょうど過去形を習ったばかりなので、不規則動詞の過去形なんかを使って書いている生徒も多いです。COSMOSは文法ターゲットの定着だけを主眼にしてるわけではないので使用を強制したりはしていませんが、「今習っている○○を使えばこういうことが言えるよ」というアドバイスはします。

 書かれた英文を集めてタイプします。私はALTに編集を頼んでいます。そのあと再度私がチェックします。ここで文法的な間違いは全部修正します。書いた生徒は掲載された正しい英文を見て「あ、こう書けばよかったんだ」と学べるわけです。そしてこのみんなの英文が載っているCOSMOSはそのまま「使える英文の素材集」となり、生徒のリユースを促せます。未習の文法やボキャブラリーには下線を引いて、注釈をつけています。

 もちろん英語を「コミュニケーションの道具」と体感してもらうことが目的ですが、その過程で「自分の言いたいこと」と「自分で言えること」をつなげていけるようになればいいなと思っています。友達の書いた文に刺激されて、より長い文や面白い文を書こう!と思ってくれたらしめたものです。

 今回第1回のCOSMOSを配布してみました。書かれている英文は、

I’m sleepy.

だけだったりもしますが、中には、

I’m a baseball fan. I watch baseball on TV everyday.
I’m a Southern All Stars fan. I listen to music everyday.

くらい書いてくれる子もいます。あ、ちなみにALTが生徒の文章を見ながら打った時点では

I’m a Southern Oysters fan.

になってて違う意味で笑えました。(笑) 固有名詞はやっぱりJTEがチェックしないとダメですね。

 何文か書いてあると情報が増えるので、「これ誰かなぁ?」なんて詮索が始まったりもします。というか、むしろ「これは俺だよ!」とわかるように書いている子も多いですね。でも、次のレッスンで"I think that 〜"あたりを学べば、自分の意見や考えを表現できるようになると思うので、もう少しまとまった内容を英語で書けるようにして行きたいです。そうなると、匿名の本当の意味での利点が生かせるかなぁと思います。

 学校図書TOTALの場合、2年生の最初で、

 不規則動詞の過去形 → 寝てから起きるまでを表現できる
 be動詞の過去形 → 自分がしたことの感想を述べられる
          ( It was exciting!など)
 Whenやthatなどの接続詞  → より長い文が書ける

などの文法にフォーカスされているので、ちょうど自己表現を継続的にさせていくのによい時期かなぁと思っています。

 いずれにせよ、友達の書いた英文はよく読みます。やっぱり知りたいですからね。それが「学ぶ」ことのスタート地点だろうし、「学びたい」というきっかけになっていくと思います。

 >>COSMOS その3(実践編)