きらきら / Cocco

きらきら(初回限定盤)

きらきら(初回限定盤)

 かつては自分の歌を「死体」と呼び、ライブを「葬式」と呼んでいたCoccoが、今は心から歌うことを楽しんでいるようにみえます。ファーストアルバムの頃のような張り詰めた曲はもう聞けないのかもと思うと少し寂しくもありますが、のびやかでやさしい歌もCoccoの魅力の1つ。とにかく、Coccoの歌をまた聴けるというだけで、十分じゃないですか。

 アコースティックで、優しくて、楽しい歌が続くアルバムの中で、「甘い香り」や「秋雨前線」は不思議な高揚感を呼び起こします。優しい音の中に、ドキドキするようなメロディが鳴っています。ああ、Coccoだなぁと感じます。

 それぞれの楽曲が「きらきら」と輝いています。ラストの曲「Never ending journey」の歌詞が、Coccoの今の気持ちをよく表しているような気がします。まだまだ新しい歌を聴かせてくれそう。

 君にあげる 歌があれば
 この夏を 音に乗せて
 もしもまた 会えるのなら
 この恋を 胸に秘めて
 
 歩いてく
 
 このまま どこへ行こう
 あれから何があって
 私はまだこんな空に
 見えない星を探してる
 
 途切れた歌の続き
 つないで その手と手