幻夜 / 東野圭吾

幻夜 (集英社文庫)

幻夜 (集英社文庫)

 昨日の夜から約400ページを一気に読了。いやぁ、面白いなぁ。おかげで睡眠不足です。そして、文庫本とはいえ結構重いので、手が疲れました。

 それにしても、です。東野圭吾の執筆スピードとストーリーの緻密さ、人間描写の多彩さに驚くばかり。巻末の解説にも書いてあるけど、「秘密」あたりからあきらかにスタイルが変わってきています。単なる謎解きミステリーを超えて、泥臭い人間模様をさわやかに描いているから不思議。何か目に見えない「怖いもの」を描いている感じもします。衝撃の最終章を読んでみると、「なんか手塚治虫みたい」と感じてしまいました。

 いろんなところで「白夜行」との関連をささやかれていて、とっても興味深いのですが、すっかり「白夜行」の内容を忘れてしまっている自分が…。もう一回あの分厚いのを読み直さなきゃなぁ。まぁ、何度も楽しめてお得と言えばお得ですけど。

 「いろいろやるぞ!」と張り切っておいて、全然なんにもできなかった夏休み。せめて本くらい、もう少し読んでおきたいな。「容疑者Xの献身」でも読んでおこうか。
白夜行 (集英社文庫) 容疑者Xの献身