祝・アジアチャンピオン!


 やりました。悲願のACL制覇です。TVでの観戦になりましたが、スタジアムの人たちとともに喜びを分かち合いたいと思います。J開幕当初から応援し続けた自分としては、多くのサポーターと同じように感慨深いものがあります。

 真っ赤に染まった埼玉スタジアムのスタンドをTVで見ながら、いろいろなことを考えました。浦和が強くなったことももちろんうれしいのですが、浦和の応援スタイルが成熟し、まるでヨーロッパのスタジアムのような空間を作れるようになったことが素敵です。治安がいい分、ヨーロッパ以上とも言えるかもしれません。

 ただひとつ残念なのは、前にも書いたけど、そういう意味で浦和のライバルになるチーム(地域)がないこと。地域に根ざして、日常にサッカーがとけ込んでいる街が、少しずつ増えていって欲しいです。アウェーでもレッズサポの方が多いっていうんじゃ、「日本のサッカー」として考えると、「まだまだだなぁ」と思えてしまいます。今のところ、ガンバとかフロンターレあたりは安定した力を持っているし、いいチームだと思います。それぞれの地元地域がもっと盛り上がっていって欲しいです。あとは新潟、鹿島、清水あたりかな。

 数年前に訪れたリバプールFCの聖地、アンフィールド・スタジアムの雰囲気は忘れられません。明るい緑のピッチに、たくさんのサポーターの赤が目にまぶしかったです。5万人も入らない小さめのスタジアムなのに、圧倒的な「ホーム感」がチームを後押しします。不揃いで、音程も微妙な"You'll Never Walk Alone"の大合唱に、胸を揺さぶられます。声はそろってなくても、スタジアム中の声が渦巻いて、うねりをあげます。

 試合前には、地元のおじさんたちが近くのパブで軽くひっかけながら今日の試合に向けてあれこれ語り合っている。試合開始が近づくと、ゆっくりと腰を上げてスタジアムに向かう。そして試合が終われば、勝っても負けてもまたパブに立ち寄って、また今日の試合を肴に一杯ひっかける。そんな日常が街にあふれていました。

 浦和の街は、今日も熱いでしょうね。それがサポーターだけの喜びでなくて、地元の人々や、同じ国の人々の喜びにも広がっていけたなら、「サッカーが日常になった」と言えるのでしょう。そんな日が来ることを願い、喜びに浸る最良の「埼玉県民の日」でした。
 
「今夜、俺たちの声援も、アジアNo.1になった。(NIKE)」