小学校英語活動発表会

 隣接する小学校の発表会を参観してきました。某研究開発学校のスタイルに見慣れているせいか、最初なんか違和感がありましたが、いわゆる「フツーの学校」で英語の授業をやったらこんな感じだよなぁ、と思い直し。今年から急に委嘱されて、短い準備期間でよくあそこまでやったなぁと思います。担当の先生方のご苦労が忍ばれます。

 結局、「語学教師」のスタイルで小学校英語を見ると、「スキルの定着」にこだわってしまいがち。中学校の英語とは違っていい、小学校英語の目的は違うんですよ、との指導もありましたけど、ホントにそれでいいんでしょうかね。これから小学校に導入されてくる「英語」は間違いなくそのスタンスでしょうけど、10年後も同じことを文科省が(あるいは世間が)言うでしょうかね。結局、私立の小学校や塾、英会話スクール、教材会社などは次のステップを目指すでしょうし、公教育として「格差」を是正することを求められる我々にもその流れはめぐってくると思うのです。やっぱり教科として整備され、数値による評価がなされるようになり、英語教育の前倒しがおこなわれるんじゃないか。そうなったとき、小学校の先生方はまたシフトチェンジを迫られるのでしょうか。積み上げた実践は無駄にならないでしょうけど、相当な負担を強いられる時期がまた来るんじゃないかと思うわけです。

 現在の小学校の英語活動は、限りなく「特別活動」に近い。これってすごく小学校の先生がたの力量というか、児童をコントロールする力を問われるだろうなぁ、と思うわけです。教師と児童との「契約」が守られていることが大前提です。そしてこの英語活動を通して、ことばを学ぶ上での心構えとか人との関わり方とか、そういうことがしっかりと伝わっていかないと、中学校で受け取る時にまた1から教えなくちゃならない。せっかく小中一貫を謳うなら、まずはそういう一貫性が保たれていけばいいなぁと思いました。