新学習指導要領案について

 ついに(やっと)発表された新学習指導要領案。個人的には想像していたのとあまり変わりないかなぁという印象。要は現場でどんな授業するかだし、行政がどういうサポートをしてくれるかだし。

慣れ親しむ

 ただ、小学校英語がスタートする割りには、そことの関連というか、中学校英語が影響を受ける部分についてあまり触れていないなぁと思います。中学校の目標から読む・聞くについて「慣れ親しむ」という言葉が消えたくらい。そこは小学校に任せろ、ということなんでしょうけど、むしろ「それだけのために2年間も必修でやるのか?」なんて思ってしまうのです。それなら「プロが責任もって教えるから、中学校で週5時間にでもしてくれ!」と言いたくなります。一応、英語の入門期に関われるから、中学校の英語教師になったのなぁとぼやいてみます。

語彙サイズについて

 語彙サイズが900語→1200語になりました。ただこれについては正直実感がわきません。実際に指導し始めてみて、どれくらい大変なのか想像がつかないのです。私の経験が少ないからだと思います。むしろ、どういう単語が求められるのか、の方が率直に気になります。

 小学校英語との関連で言うと、児童英語の延長線のような教材を使って指導している小学校も結構多くて、絵本なんかにも児童英語独特の語彙が数多く登場しています。いわゆる「ネイティブの子供たちなら知ってる単語」ですね。そういうのと、中学英語で出てくる典型的な語彙があまりシンクロしてないような気がします。音声だけだとしても、小学校で扱う語彙についてもう少し明確にしてくれていると中学校での学習に生きると思います。

文部科学省に言いたいこと

 今、文部科学省にお願いしたいことは、

「英語科専任の教員(できれば中学校経験者)をすべての公立小学校に配置」

ということでしょうか。小学校の先生に全部お任せなのは、どうかと思います。そうすれば、中学校にも新しい人材がたくさん入ってくるきっかけになるし。

 ところで、今回の改訂案に関するパブリック・コメントが募集開始となっています。文部科学省のサイトでは非常にわかりにくいところにさりげなく募集要項が載っていますので(笑)、みなさんもご意見を送ってみてはいかがでしょうか? 受付期間が1ヶ月しかありませんので、お早めに。

募集要項(PDFファイル)ダウンロード