「教科書内容理解」再考 その3

 今更ですが、「内容を理解する」ってどういうことなんだろう?と考えるこの企画。今回で3回目です。毎回切り口も結論も(!)様々です。思いつくまま書いてますから。今回はテスト問題に着目。

 内容理解という意味でのリーディングを入試問題で見てみると、文章の中にある(   )が目につきます。

(   )の中に適語を入れなさい。
(   )の中の語句を並び替えなさい。

などなどなど。それは主に、前後のキーワードから類推して、熟語の一部を当てはめたり、文法的なルールから変形させたりしながら、答えを導く種類の問題です。

 「読み取る」ってそういうことなの?

 (   )を埋められることが「わかってる」ってことなのかな? 実際の会話やメールには(   )なんかないんだから、これは英語以外の能力なのではないか、と思ってしまいます。もちろん、英語の学習を通して、言語を素材にした論理的な思考が問われてはいるんですけどね。自分なんかは、そういうパズル的な面白さにとりつかれて、中3くらいから入った塾で英語の学習にハマっていったのも確かです。

 でも、実際に言語を道具として使う場合、こういった知識やテクニックは果たしてどれくらい役に立っているんだろうか。じゃあ、会話能力を支えているものって、いったい何なんだろう?

 こんなことは、言語学などの学術分野では常識的なことなのかも知れませんが、専門で研究したことがない自分としては、興味がある部分です。時間ができたら(できるのか?)、そういう本をたくさん読んでみようっと。