今月はALTがテーマでした。
「ニッポンの英語教育」と題しましたけど、どちらかというと「アメリカの教育システム」の話を通して、「ニッポンの英語教育」を考えるという感じでした。
アメリカの場合、地域によってシステムはずいぶん違うかも知れませんが、全体的に日本より厳しくて、ドライ。Teacherは本当にTeachするのがお仕事。それってとってもうらやましいんだけど、逆にすごく割り切ってて、生徒の名前すら分かってない教師もいるとか。日本ももっと地域や外部組織とワークシェアリングして教師の仕事を精選して欲しいとは思うけど、今の自分のように「生徒との人間関係」を土台に指導法が成立している私なんかの場合、どこまで手放してよいやら不安も感じます。
アメリカの場合、生徒もヨコのつながりが希薄。クラスメイトの名前もそんなに覚えていないとのこと。まぁ、一緒に給食食べたり、掃除したり、旅行に行ったりはしないからねぇ。これもソシオメトリーなんかまで駆使して英語ペアを組んで授業をしている自分からすると、「日本の学校は甘やかしすぎなのかなぁ」とも思います。それこそ「生きる力」を育てるためには、誰とでもペアが成立しなくちゃいけないですからね。
そこへ行くと、学校をサボろうものならポリスが家まで行ってしまうアメリカは徹底してますね。極端な話、「不登校は犯罪である」ということなんだなぁ。小学校から留年が存在し、徹底して「できるまでやらせる」厳しさが、時に優しさとも言えるのも確か。"No Child Left Behind"の意味をもう一度考えさせられます。
ただ、発表したALTは日本のシステムのような「優しさ」がアメリカにももっと必要だとも考えているようで、「日本の学校みたいだったら学校生活が楽しかっただろうね」とも語っています。だから、アメリカの教育についてこちらからいくつか意見を求めると、"Yes and No"と戸惑いながら返事していた姿が印象的でした。
後半は「ALTって何だろう?」というお話。昔よりALTがフツーの存在というか、当たり前の存在になってきた今、それほど肩肘張らずにTTをやっていいんじゃないか、と思うのです。「今日はTTだぞ!」と意気込んで、何か特別なことをやるんじゃなくて、普通に教科書を使いながら授業を進める中にALTの役割を位置づけていくことができればいいなぁと思っています。おかげさまで、とても理解のあるALTと一緒に仕事ができているので、今年のウチに何かしら一つの方向性を見出していきたいです。
次回は5月17日(土)を予定しています。予定、空けといてくださいね。