脅迫にも屈せず 編


 これも2004年、2年5組での会話。

 私はコーヒーが嫌いです。私の生徒はみんなそのことを知っています。まぁ、ことあるごとにネタにしているからだけど、事情を知らない人たちは(当たり前だけど)いろんなところでコーヒーを出してくださいます。これが本当に困る。(涙)

 前任校では家庭訪問があったので、「若い先生だし、コーヒーがいいかしら」なんて気を遣ってくれる家庭が多い。「暑いからアイスコーヒーにしておきましたよ」なんて心遣いも全然うれしくないんです。まぁ、口をつけなければいいんですけどね。でも結構お話しするのでノドも乾くのです。(反対にトイレを借りたいこともよくありましたけど…)

 でも、日頃から生徒を洗脳し、こんなマンガまで描いてみたら、この年コーヒーを出した家庭は一軒もありませんでした。すばらしい。日頃から(あるいは家庭訪問前に)親子の会話があったってことですよね。

 ちなみに、甘いものも苦手な私は、ある日訪問先で出てきた蒸しケーキに苦戦。どう見ても手作りなので口をつけないのも悪いかなと思って食べてみたけど思いの外ボリュームがある。

 私 「いつも、お母さんこういうの作ってくれるんだ?」
 生徒「ううん」

うわー、わざわざ作ってくれたのかぁ…。残すわけにもいかないけど時間もないし…。なんとかフォローをしなくては。

 私 「これ、包んでもらえますか?」
 母親「気に入っていただけました? それじゃあ…」

って奥から菓子折いっぱいの蒸しケーキが…。ヤブヘビ。

 そんな(違う意味で)甘〜い思い出詰まった家庭訪問も、今となっては懐かしいなぁ。ぼくは嫌いじゃないです。来週からは三者面談。何かおもてなししてみるか?(笑)