オリンピックあれこれ2(バド編)

■異様な雰囲気の中、懸命にシャトル追ったが…オグシオ散る

 北京五輪、バドミントン女子ダブルス小椋久美子潮田玲子組が北京工業大学体育館で、杜、于組(中国)に0―2で敗れ、準決勝進出を逃した。

 中国ペアが一打するごとに「シャー!(打て!)」の声、「オグシオ!」のコールがあがるとそれをかき消すように「加油(がんばれ)!中国!」、五星紅旗の歌の合唱。

 応援合戦が異様な盛り上がりを見せ、会場全体が中国チームを応援する雰囲気の中、懸命にシャトルを追ったがかなわなかった。

 小椋久美子選手の地元・三重県川越町から応援ツアーを組んで訪れたという川村康治さん(59)は、「応援だけは負けないようにがんばったんだけど…」と肩を落とし、会場を後にした。(メディア戦略局編集部・栗山倫子)
2008年8月12日02時33分 読売新聞

 いやぁ、残念でしたねぇ。テレビで見ててもあの会場の雰囲気はすごかったなぁ。さすが中国!と思ったけど、日本でやるバレーボールの大会も、海外から見るとあんな風に写っていると思うと、ちょっと微妙。(笑)持ち回りでやる大会ならホームの利点を生かしてもいいと思うけど。

 ナショナリズムをもう少し意識しないで済む国際大会が開けないものでしょうかね。本当にバドが好きな人たちが応援じゃなくて世界一のレベルのプレーを観戦に行くようなスタンスで集まるような。テニスのウインブルドンとかの方が観客のマナーもよいイメージもあるなぁ。

 でも「オリンピック」という枠組みではそれは難しいのでしょうね。みんな気になるのは「うちの国の選手」の勝敗だし、メダルの数。そうやって隣人を愛する気持ちも大切です。でも、開会式の入場行進する選手団の数を見ていると、やっぱりその国の経済的な発展を思い巡らすわけです。だって、国の状態を考えたらスポーツどころじゃない国もたくさんあるわけで。そんな中たった1人の選手を送ってきた国にも誇りがある。でもそういう国だって同じ環境でスポーツに取り組めれば、もっとたくさんの選手が世界で活躍できるようになるわけで、本当のことを言えばメダルの数が世界中に分散することが本当の意味で「世界が豊かになった状態」なんだと思います。

 なんか自分の学校の東大合格の数を気にしてしゃかりきになっている教育関係者に通じる寂しさを感じてしまうのは考え過ぎかな。(笑) 人口比から言ったら、日本は「がんばってる国」じゃないかなぁ。

 いろいろ考えさせられるオリンピックです。