教育非常事態宣言

 なんか大阪は大変なことになってますね。

橋下知事、教育非常事態宣言も(産経新聞)

 学力テストの結果が、というよりはその後の対応が、ですけど。そのうち大阪は夏休みなんかなくなっちゃうのかもね。毎日勉強。夜は夜スペ。子どもも先生もそんなにがんばんないといけないのかなぁ。(こんなこと言ってると、知事に怒られちゃうかな)

 どうして、フツーにがんばってきた(がんばっている)教員に教育を語らせてくれないのだろう。どうして、ナントカ会議とかナントカ懇談会には、現場の先生がほとんどいないんだろう?まぁ、彼らの論理から言えば(「再生」するっていうくらいだから)腐ってる中からはメンバーを連れて来てもしょうがないか…。

 でもなぁ、そんな単純じゃないよなぁ。学校というより、家庭や子どもが抱える個別の問題って、「社会」なんて言葉ではくくれないほど複雑なのに、原因を「学校」か「社会」かに求めたがるマスメディアの論調にも疑問。そういうあまり語られることのないひとつひとつに向かい合ってる教師のことは伝わることがないんだよなぁ。テレビで「密着24時!」でもやってくれればいいのに。24時間テレビなんかより。(w

 この間読み終えた、内田樹氏の「こんな日本でよかったね」でも、

 成果主義は、この「成果にはカウントされないが、システムの崩壊をあらかじめ救ったふるまい」をゼロ査定する。
 だから、完全な成果主義社会では、システム崩壊を未然に防ぐ「匿名で行われ、報酬の期待できない行為」には誰も興味を示さない。

なんて言ってます。(だからといって、それを社会のせいにするつもりではありませんが) 今、「これくらいで済んでる」のも、もしかしたら「学校」が(その本来の役割を大きく超えて)踏ん張っているからかもしれないですよ。「抜本的に」改革した後、何が残るのか不安です。

 ウチダ氏の教育に関するスタンスはとっても明快で、教師がいきいきと探求心に満ちあふれていることが大切だと語る。どうも、最近の行政をドラスティックに変えようとしている方々は、そんな風には考えてくれないようです。

 教育にもっとお金をかけさせてくれて、その使い道も現場が最も必要としているところにつぎ込めるような仕組みができたらいいのになぁと思います。予算権と人事権もないのに「管理職」と呼ばれ「経営」を強いられる「名ばかり管理職」の方々の苦労が忍ばれます。今でも負けてない自信はあるけど、もっと時間があれば塾なんかよりさらに「いい授業」しますよ、私。

 2学期の始まりから、何を語ってるんだか。まずは目の前の子たちに「いい思い」をさせてあげなきゃなぁ。明日から、授業がスタートです。