ELEC同友会英語教育学会08

 目が覚めたらお昼前。慌てて支度をして食事も食べずに茗荷谷へ。なんとか、研究部会発表2には間に合いました。

 まずはライティング研究部会。指導教材、テスト教材という色合いを越えて、「学習教材」を作ろうという提案でした。確かにライティング教材って、指導者の存在が前提で、自分で勉強を進めていくためのものがほとんどないように思います。だからこそ、私も中学生向けのライティング教材を作ってみたいと思うところです。発表ではWebベースでの教材を提案されてましたけど、暗記用の赤緑シートなどをうまく組み合わせれば、紙ベースでもできそうな気がするんですけどね。いずれにせよ、おもしろいご提案でした。

 続いて語彙指導研究部会。冊子は大人気でしたね。まぁ、あれだけのものがいただけるとあっては、人が集まるのも頷けます。岡田部長もおっしゃっていたように、50分は短かった感じですね。辞書指導というのが、どうも中1の1学期くらいのイメージが強いけど、ああいうアクティビティを見ていると、2・3年生の方がむしろおもしろい使い方ができそうな可能性を感じました。「導入より定着のために例文を活用させる」というのが個人的には今日の収穫です。

 最後はビデオによる授業研究会。深川第八中の石井先生の授業。ELECで公立中の授業を見られるのは結構新鮮な感じでした。感想はというと「とても綺麗な授業」ということ。とても(勝手な私の中のイメージで)ELEC的だと思います。指導項目の精選と徹底したドリル、スパイラルな指導はさすがです。基本的に「授業の中でやりたいこと」がすごく整理されているなと感じました。もちろんフォローアップはしていますが「Writigは家庭学習」という割り切りが明確です。

 とはいえ、不遜な言い方になりますが(英授研に行ったときにも感じたのですが)「すごいなぁ」とは思うけど「目新しい感じはしない」というのが正直な感想です。なんでもかんでも「新しいこと」をやるのがいいとも思いませんが、きっとELECのビデオ授業研って、もうベテランな世代の先生方の授業が取り上げられるからなんだろうと思います。何か「積み上げられてきた日本の英語教育の最先端」という高いけど狭い場所で、おこなわれている授業のような気がするんです。日本の英語教育というのは、ああいう形で1つの到達点に達してしまったのではないか、とも思います。なんか、どんな音楽を創ってもビートルズを超えられない(ような気がする)ジレンマを抱えている現代のミュージシャンのような気分です。だからこそ、2.0を目指すべきだと思うんですよね。それがどんなものになるのか、まだ私にも見えていませんが。余談ですが、今日読んでいた『超「超」整理法』の中で、「Web3.0」という言葉が出てきてドキリ。時代はさらに先に進もうとしているのですね。

 どうでもいいんですが、受付の人に迷わず「学生さんはこちらです」と案内されたのが結構ショック…。「か、会員なんですけど…すみません」と何故か謝ってしまったのは私の方。うーん、困ったものだ。年齢相応には見られたいものです。

 TMRowingさんに誘われ、勢いで懇親会にも出席。今回もブログを読んでくださっているという方に声をかけていただいたり、遠方より来られた方々ともお会いできて楽しかったです。

#本日のBGM:新しい歌(秦基博