信州大学教育学部附属長野中学校教育研究会

 ほかにも振り返って報告しなければならない授業参観はすでにいくつもあるのですが、基本的にぼくが無理いって見せてもらった普通の授業については、ここではあまり詳しくは書かない予定。あくまで「普段の授業」を見せてもらう、というスタンスで伺っているので。まぁ、もちろんインスパイアされたことはさりげなく綴っていくとは思うけど。

 で、この信州大附属長野中に関しては、いわゆるオープンな公開(というか大規模な研究発表会)ですから、実際に多くの方が参観しているわけで、ここで申し述べても差し支えないかなと、そういう線引きをしてみました。一応、授業参観の記録に関してはこのスタンスで行こうかと思います。個人的には全部の授業について、簡単にまとめと振り返りを書いてますので、SETC&ASTEKなどのサークルでは、みなさんにご報告して、学びをシェアしていきたいと思っています。(だからサークル来てね

 さて、そんなわけで5月15日の土曜日、車で3時間ほどかけてたどり着いた(T先生、運転ありがとう!)長野は、天候にも恵まれ清々しい空気。すれちがう、あるいはボランティアで働く生徒たちの明るい笑顔とあいさつに、心が洗われる思いです。校内には「ことば」がたくさんあふれていましたが、個人的には各教室に掲げられた学校教育目標「ともに学び 一人となる」に心うたれました。深いなぁ。

 参観したのは、求道塾でともに学ぶK先生の2年生の授業。

 研究主題との絡みで「統合的な活動」を念頭においており、今回の授業でも「聞く」と「話す」を連動させる「ミニディベート」に挑戦していました。2年生のこの時期にディベート的活動というのは、正直少し早い気もしますが、後半で比較級を習う頃に再び取り組むための布石として、形を学ぶ機会なのかなと思いました。

 実際の授業では、あいさつ→ALTとのSmall Talkから本時のテーマに関連させ、今日の狙いの確認。「テーマについて理由を示して自分の考えを伝えよう」ということで、4人組のミニディベートに取り組みました。最初にYes側の2人が立論、そのあとNo側の2人が立論。相手側は話を聞きながらしっかりとメモを取ります。このあとは、事前に作っておいた「予想反論集」を活用して「反論」を考える作戦タイム。反論では、"Mr.○○ said, .... It's a good idea. But I don't agree. Because...."と、相手の意見をふまえた上で反論するという形を学びます。途中、先生からは「(safeやfreeなどの)キーワードをフォーカスして大きな声で」とアドバイスも。

 生徒たちは、相手のことばをよく聞きながらメモっててすごいなぁと思いました。附属の子たちとはいえ、相手の言った英語をさっと聞き取るのは大変だろうなと思うのですが、そこは「予想反論集」のおかげでしょうね。「こういうことがくるんじゃないか」という予備知識があるから、聞こえてくる音の中身に頭が向かうんでしょうね。「聞く」→「話す」のまえの仕掛けが垣間みれました。

 全体で意見のシェアリングの後、ALTが生徒の発言のいくつかをピックアップしながら振り返り。"Respect others' ideas."ということばが、先生方の願いなんだなぁと感じさせる、あたたかな雰囲気の授業でした。

 ほかにも気づきや学び(そして疑問)もたくさんあるのですが、今日はこのへんで。また書き足してるかもしれませんが。授業者のK先生、おつかれさまでした。