2010年7月例会のご報告

 先週の土曜日におこなわれた例会には、学期末のお忙しい中、10人の方々にお集まりいただきました。しかも東京、千葉から来ていただいた方もいらっしゃって、さながらプチ「関ブロ」気分。うれしいですね。

 さて、今回はN田先生によるビデオ授業研究会でした。

 ビデオ視聴前に、学校や生徒の様子などをうかがいましたが、やはり小規模校ならではの悩みもありますね。特に小学校からメンバーが替わらず(混ざらず)そのまま中学校に上がってくる場合は、小学校での人間関係を引きずってきてしまうこともあり、配慮が必要です。この規模の学校は特に行政側から「小中一貫教育」などを推進するように求められがちですが、生徒たちにもっと必要なのは、「外部とのつながり」だったり、新たな出会いや緊張感などの「適切なギャップ」だったりします。そんなことを感じながら、生徒の様子を観察させていただきました。

 さて、授業そのものは大きく分けて3つのパートで構成されています。

 語彙指導としてのBINGOと動詞のカルタゲーム。ピクチャーカードを使ってのQ&Aで一般動詞とbe動詞の疑問文に対する応答の確認。そして、ピクチャーカードの場面を想像して、疑問文をつくる(書く)活動です。ビデオもの3つに分けて視聴し、話し合いをおこないました。

 さて、その中のメインの活動であった「ピクチャーカードを使ってのQ&A」について、少し書いておきます。

 2・3年生になっても、どんな質問にも何も考えずに"Yes, I do."って応えちゃう生徒がいることをどうにかできないかと、今回意識して取り組んでいらっしゃいました。先生が絵を見せながらいろいろな疑問文を織り交ぜて、適切に応えさせるのですが、このやり方だと生徒は「応えるだけ」などが課題でしょうか。そして、「内容を聞いてYes/Noの答えを考える」と「適切なフォームを選ぶ」という2つの作業を同時にさせるのはやっぱり難しいのでは、という意見もでました。フォームの定着に割り切った活動ということでは、「クイック・レスポンス」というペアワークもありますので、ご紹介しておきました。

 また、形を意識しつつ、疑問文を作る側の練習として「答えが言えないWho am I?」などの活動も話題にしました。みなさんからも、このbe動詞と一般動詞の指導の難しさについて、いろいろな意見が出ました。

 関連して教科書についても話題になりました。例えば学校図書のTOTALはlesson4までbe動詞が出てこないんです。だから、このbe動詞と一般動詞の区別は2学期くらいになってからの課題なんです。だから、あせらず地道に時間をかけて定着を図っていく部分なのでしょう。

 語彙指導に使えそうなカード教材についての情報交換や、ペアやグループ学習を活用した「学びあい」についてなど参加者の関心にもとづいて、いろいろな話題が膨らんだ、充実した例会になりました。ご参会のみなさま、どうもありがとうございました。

 さて8月はお休みして、次は9月の予定です。行事等でお忙しい時期ではありますが、ぜひ多くの方々に参加していただきたいです。