アルファベットでぐるぐる

 大学院の授業も始まってますけど、今頃学校現場では担当の方が必死に時間割を組んでは直し組んでは直しなんて作業に勤しんでて、学年の先生方の教科を中心に臨時時間割を回してる頃なんだろうなぁ。ブログの検索キーワードでも「授業開き」という言葉が非常に多くなっています。

 で、そろそろガイダンスなどを終えて、実際の授業に入っていく頃かと思います。自分だったら何をやるかなぁ、なんていろいろ妄想してました。そういえば、少し前に「1年生の最初の10時間で何をやる?」なんてことをテーマにサークルをやったこともあったなぁと思い出しました。

 友人からは「すごーく久しぶりに中1を持つことになったけど、最初は何をやればいいんだっけ?」なんてメールももらってます(笑) というわけで、ちょっとだけ妄想教材研究してみました。

 今もしも中1を持ったら、何をやるだろうか? 

 そうだなぁ、きっと「ぐるぐる」は取り入れると思うんです。で、きっと「アルファベットでぐるぐる」とかやるだろうなぁ。A〜G、H〜N、O〜U、V〜Zに区切って、顔を上げて「正しく」言わせる。

 「アルファベットなんて小学校でやってるし」という声もあるからさらっとやりたいような、でも小学校によって(教わった先生によって)扱い方も全然違うだろうから、実はちゃんと言えない子もたくさんいそう。よくゲームでアルファベットを順番に言わせたりすることもあったんだけど、言えなかった子が「アルファベットも言えないのかよ」と馬鹿にされたりするとイヤな雰囲気にもなります。

 そういう意味では、発音にこだわったぐるぐるを取り入れることで、英語が得意なはずの子たちもみんな一度「アルファベットも言えない」状態に逆戻り。みんな一線に並んで練習に取り組むことができます。実はアルファベットも不安だった子たちがじっくりと覚えるための時間を作ってあげられると思うんです。A〜Gくらいの数であれば、「下克上」だって起こるだろうから、盛り上がると思います。クリアしちゃった生徒にはいっぺんに長く言わせたり、と個別にハードルを上げればいいし。

 ただ気をつけたいのは、小学校での指導との関わりですね。

 いろいろ思うところはあると思いますが、さすがに「お前らが教わってきたのはインチキだ」とは言えないですよね。小学校の先生方はそれなりに責任感を持って必死にやってますから、そこは否定せずに「小学校ではあまりそういうところを直さなかったよね。あれはウォーミングアップだったからね」とフォローしつつ、「でも、中学校ではより本格的にやるんだからこだわって直すよ」とポジティブな差を見せておく。前から書いてるように、英語に限らずポジティブな「中1ギャップ」って絶対必要だと思うんですよね。「あ、なんかよくわかんないけど、よくわかんないってことは1コ次元が高いところにいるんだ、俺」って感じさせたいじゃないですか。それこそが成長のきっかけだと思うんで。

 ということで、中1最初の授業プランでお悩みのみなさんは、よかったらシンプルにアルファベットでぐるぐるやってみてはいかがでしょうか?

 「ぐるぐるってなんだ?」って方は、こちらをどうぞ。

英語授業の心・技・体

英語授業の心・技・体

 蛇足。

 うちのセンセは「グルグル」ってカタカナ表記を使いますけど、私はなんとなく字の感じが好きなのでひらがなで「ぐるぐる」と書いています。まぁ、私がやろうとしてのはまだまだ「似非グルグル」ですので、そういう意味でも表記の区別をしている、ということで。