ニシキゴイの悲哀

 2004年の作品。1年6組の子たち。

 ひねくれた性格なもんで、人と違うものを持つのが好きなんです。

 ストレートケータイが一般的だった頃に、まわりの誰も持っていなかった二折タイプの初代i-modeケータイに飛びつき、やがて二つ折りが一般的になると、数少なくなったストレート型の中から、この「ニシキゴイ」を選んだりしてました。あまのじゃく。

 この「ニシキゴイ」は、当時のauのデザインを重視したコンセプトで作られたシリーズの中のINFOBARと呼ばれた逸品。

 その後、しばらくあとにINFOBAR2も出て、今ではINFOBARデザインのスマートフォンまであるんだから、それなりに需要があるコンセプトなんでしょうね。でも、出た当初は明らかに浮いてて、多くの人には「変な」ものに映ったんだろうなぁ。

 振り返ってみると、DoCoMoからauに移り、WILLCOMを経由してiPhoneを機にSoftbankユーザーになりましたから、一応メジャーなキャリアはすべて渡り歩いてきたことになりますね。

 電車なんかでまわりを見渡すと、スマートフォンの画面を撫でている人たちばかり。ここで、ちょっと変わったケータイを出してくれる会社があったら、ぼくはまたそっちに飛びつくのでしょうか。あ、でもiPhoneの完成度を考えると、なかなか手放せないものになりつつもありますけど。

 あ、ちなみにこのニシキゴイくん、すごく気に入ってたんですが、翌年のスキー学校で北志賀高原に行った際、一番上の上級コースを滑り降りた際にポケットから落下。リフトで頂上に向かっている時に、ゲレンデに「赤い点」が見えたので、そこに行ってみると、誰かに踏まれたようで無残にも「くの字」になってしまった姿で発見。「ストレートケータイなのに折りたためるんだぜ」と哀しい冗談を言った思い出が…。