「クラウド時代のタスク管理の技術」

 「やるべきこと」がある時ほど、「やるべきことをどう片付けるか」を考えることに真剣になってしまいます。結果「やるべきこと」が進まない、という悪循環。

 ということで、個人的に「やるべきこと」が多い今、タイミング悪く発売された(笑)、友人の佐々木さんの新著「クラウド時代のタスク管理の技術―驚くほど仕事が片付いてしまう!」をやっと入手できたので、ざっくり読んでみました。

 うーん、面白いです。ツールの使い方そのものより、「タスク管理」と「プロジェクト管理」を分けるというコンセプトを一生懸命に訴えている印象です。個人的には、佐々木さんの人となりがわかるだけに、この「タスク管理システム」に行き着くまでの苦労も忍ばれます。同時に、そういう境地に辿りつけていることにすごいなぁと率直に思います。

 ぼくもいろいろToDo系のツールを試してきましたが、個人的にはOmniFocusが最強だと思っています。Mac版とiPhone版を使ってます。
 OmniFocus for iPhone
 階層的にプロジェクトを小分けできるのも魅力だし、何よりコンテクストという考え方が自然に組み込まれてて便利です。最近ではiOS5になって、アプリ起動中であれば、GPS連動により登録しておいた場所に近づいたらそこでやるべきことを教えてくれるNotification機能も搭載されました。これは便利です。贅沢を言えば、起動中じゃなくてもバックグラウンドでGPS動いてお知らせしてくれたら最高なんですけどね。

 ただ、これを使いながら、「〆切」よりも「いつやるか」を管理できる機能があればいいのに、とずっと思っていました。ぼくも面倒なタスクがあるときには、無意識にOmniFOucsを開くことに抵抗している気もします。だからこそ、面倒なタスクも簡単なタスクも全部詰め込んで、ひとつずつSpoonfeedしてくれるToodledoを活用しましょう、というお話なんですね。さっそくOmniFocusに移行してから放置してたToodledoのアカウントに久しぶりにログインしてみました。

 本書には佐々木さんの一日の生活が実例として挙げられ、それがどうやって組み立てられ、処理されていくのかが載っています。生活サイクルも、仕事の種類も、行動パターンも違いますから、自分なりの枠組みを構築して、うまく活用してみたいです。例えば、佐々木さんは2時間を1ユニットに組んでたけど、大学の授業時間とか移動時間を考えると、今のぼくの場合は3時間単位の方が都合がよかったりしますんで微調整。

 チャイムで作業時間が区切られる学校現場での仕事サイクルならともかく、自分で考えて自由に(ただしチャイムで追い込んでくれない)時間を使える今の学生としての環境では、こうやってしっかりと時間を設計していくことが重要だなぁと痛感しています。ちゃんと期日に論文を提出出来なかったらマズイですからね。

 最近、ふと思ったことは、「生きるって、時間がかかることだなぁ」ということ。今まで、ちゃんと「生きて」なかったかも。久しぶりの学生生活は、時間の使い方も見直す機会になりました。