久しぶりの降雪で、すっかり真っ白な学校。窓の外の景色が眩しいです。
1時間目の道徳は「悩み相談会」でした。厳密に言えば道徳というより学活寄りの内容ですね。今日はこちらの本で紹介されている「オープン・ザ・なやみ」というアクティビティをやってみました。
- 作者: 国分康孝,大関健道,吉沢克彦,藤川章,国分久子
- 出版社/メーカー: 図書文化社
- 発売日: 1999/11/01
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログを見る
勉強が手につかない・長時間集中できない・勉強をする気が起きない
みたいなのが多数。活動後の感想でも、
みんな悩みを持っているんだなぁと思いました。意見を聞いていると、同じ考えの人がいたり、違う意見の人がいたり、たくさん参考になることがありました。色んなタイプの悩みでもまずは相談してみようと思いました。とてもいい話し合いになったと思います。
みたいな声が多くて、いろいろ考えられる、感じられる時間になったようです。まぁ、中には
カップ焼きそばのお湯を捨てるとどうしてもシンクがベコンといいます。どうすればいいですか。
なんて「悩み」もありましたけど(笑)それぞれ真剣です(たぶん) どこの班も盛り上がってやってました。
ありがたいことに、こういう班活動をやると「どこの班も」「それなりに」盛り上がるクラスになってきました。給食の時間なんかも楽しそうです。一番仲のいい子が班にいなくても、割り当てられた班の中で「誰もが」「それなりに」楽しく過ごせるって、すごく大切だと思います。そういうことが自然にできるクラスになってきたことが、担任としてはとても嬉しいです。
ふと思うのは、そういうことがクラスの雰囲気みたいなものをベースに成立しているのだとしたら、「コミュニケーション能力」とか、少なくともその中の「コミュニケーションへの関心・意欲・態度」なんてものは、生徒の属人的な能力や素養じゃないように思えてしまいますね。むしろ授業するこちら側の責任なのかも知れません。
さて、活動している生徒の様子はとてもおもしろいです。自分だって同じようなことで悩んでいるのに、それが「他人の悩み」として話題に上がると、気軽にアドバイスができちゃうから不思議です。そういう風にメタに自分を見つめられる状況を作ることが大切ですね。
「構成的グループ・エンカウンター」って、一時期ほど流行ってないのかもしれませんが、私は今でもいくつか使っています。代わって最近人気の「ソーシャル・スキル・トレーニング」もそうだけど、ほどよい距離感で(それこそメタに)「自分」や「他人」を見つめる機会にすることができるのがいいですね。もちろん、英語の授業にもいろいろ援用できそうなところも(英語教師としては)とても魅力ですけど。
今日の嬉しかったこと。
2時間目が終わって授業に行こうとしていたら、2時間目にうちのクラスで数学をやってくださった先生が職員室に戻ってきて「1時間目に道徳で魔法でもかけたんですか?」と言ってくださいました。生徒たちはすごくあたたかい雰囲気で、一生懸命に授業に取り組んでいたようです。すごく嬉しいんですけど、この魔法、1時間くらいしか効かないんだよなぁ(笑)
彼らが、自分たちで「魔法」をかけられるようにしてあげたいなぁ。