新出単語で(笑える)例文づくり

 2年生はPre-Lessonのページを使って「勉強の仕方のお勉強」中。まぁ「勉強」というより「練習」の仕方ですかね。Read & Look up→対面リピートとか、カキトリンとか、いろいろ初体験中です。みんな一生懸命取り組んでくれているので嬉しいです。

 そんな中で、新出単語をただ日本語訳と一対一対応で覚えさせるのはつまらないから、「その単語の使い方を学ぶ」というスタンスで「新出単語で例文づくり」に取り組み始めました。前からやりたかった活動ではあるんですが、今回全員に「意味順ノート」を持たせたことで、この活動がすごく意味のあるものになったと思っています。

 具体的にはその日に練習した新出単語の中からこちらで1〜2つ指定し、生徒はその語を使って「かっこいい!」or「笑える!」or「えーーーーーーっ!」と言われるような例文を作る、という流れです。

 で、せっかく「意味順ノート」があるので、指定された単語が「だれが」「する・です」「だれ・なに」「どこ」「いつ」のどのブロックで使用可能かを、まずみんなで考えるようにしています。与えられた単語から例文を作る上で、このプロセスがおそらく一番大切なんじゃないでしょうか。

 ateであれば迷わず「する・です」ブロックになるでしょうけど、planeだと普通に考えて「だれが」「なに」「どこ」の三箇所に入る可能性があります。品詞は教えていても、こうやってその語が文の中でどう機能するのかを考えさせてこなかった気がします。

 で、「意味順ノート」の該当ブロックに指定の語を書き込ませ、そこから例文を作らせるわけです。今日は実際にateとplaneで練習してみました。

 ateでは、みんな結構「ありえないもの」を食べさせてて、それだけで笑いが起こります。また、主語にdogと入れた子がいたので、ちょうどいい機会とばかりにA dogとThe dogとDogsの違いをみんなで考えてみました。

 planeでは、作成後に3人の生徒に発表してもらったところ、奇しくも「だれが」「なに」「どこ」の3ヶ所それぞれ異なるところでplaneという語を使っている英文が集まりました。面白いですね。

 さて、この活動のキモは、(1)「いいたいこと」が後回しである、(2)ネタはなんでもいい、という二点です。

 (1)については、「言いたいことがあるからこの語を使う」のではなく「この語を使いたいからこういうことを言う」という普通とは逆の流れが、言葉の仕組みに目を向かせる上で意味があると思っています。これも私なりの「自己表現再考」のためのひとつの提案と言えるかもしれません。

 (2)については、「作り上げる英文がcoolかfunnyかstrangeであること」というルールのせいで、現実離れした文や奇妙な文がたくさん生成されます。それができあがった英文の「意味」を考える上で、重要な働きをしています。極端なことをいえば「私は寿司を食べた」よりも「寿司が私を食べた」の方が怖くて、気持ち悪くて、映像を思い浮かべると面白いんです。「机の上にネコがいる」じゃ面白くないんです。「ネコの上に机がある」方が、笑えるんです。

 すべての単語でやるわけにはいきませんから、毎回1〜2つを選んだ上で、みんなでいろいろな英文を考えてみたいと思っています。