英文の組み立てを対戦型カードゲームで学ぶ

 最近様々な御縁で、学校以外で教えている方々とお話させていただく機会が何回かありました。数字だけでなく、生徒がどんなことを、どんなふうに学んでいって欲しいか、真剣に考えている人が学校以外にもたくさんいるんだなぁということに改めて気づかされました。

 私自身は、学生時代に4年以上塾講師をしていましたから、学校以外の視点も持っているつもりでしたが、学校で働く時間が長くなってしまい、すっかり想像力が欠けていたように思います。生徒を取り合ったりするのではなく、それぞれが本来の役割を全うして、お互いに補完し合える関係になっていけばいいなぁ、と思いました。

 さて、そんなお話の中で面白そうなゲームを見せていただいたのでご紹介。English Card Collection(イーコレ!)というカードゲームです。


 いや、前々から英単語でカードゲームできないかなぁと思ってたんです。だって、不規則変化動詞の活用はなかなか覚えない生徒たちが「ポッポがやっとピジョンに進化したよ〜」って100を超えるモンスターの進化はすらすら諳んじるわけですから、魅力的なイラストとバトル的な要素のある英単語カードゲームがあれば英単語も身近になるかなぁ、と。

 今回のイーコレ!は、ただ単語を集めるのではなく、それを並べて英文を作る、というさらにチャレンジングなものでした。詳しい遊び方はこちらの動画をどうぞ。

 少しでも長い英文を組み立てて、相手の作りかけの英文に「攻撃」を仕掛ける、というものなんですが、実際にやってみたら結構面白い。カードという特性が活かされていて、「並べ替え」が体感的に学べます。またマジックカードの存在により、運も左右するのでゲームとしても面白いです。

 でも、そもそも「自力で英文を作る」のが前提なので、プレイヤーをそれなりに選ぶ感じもします。英語教師としては、このゲームが自分たちで遊べるくらいまで早めに引き上げることが使命だな、と感じます。

 また、できれば英文は左から右に流れていってほしいなぁ、とか、「意味順」ガイドがあれば、また違った遊び方(学び方)ができるかなぁ、なんてことも感じたので、そのへんは率直にお伝えしてきました。

 でも、例えば相手の作りかけの英文からいくつかカードを除去して邪魔する場面なんかもあるんだけど、どの単語を除去したら致命的かって考えるのは、それこそ「お肉とお皿」を理解しているかにも関わってくるので、そういうことも潜在的に学べる深いゲームだと思います。

 実物も入手したので、2学期になったら生徒たちと昼休みに遊んでみようと思います。好奇心旺盛で遊び心満載なうちの生徒たちなら、さらにおもしろい遊び方を考えだしちゃうかもしれませんね。

 このゲームにご興味を持たれた方は、開発元のH&Ksさんにお問い合わせいただければと思います。