謹賀新年2018

 あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

 昨年は、本務が大変忙しく、ほとんどブログを更新できない1年になってしまいました。年が明けて今年こそは!と気持ちも新たに宣言したいところではありますが、あと3ヶ月はこれまで同様のペースが続くことも考えられます。何卒ご容赦下さい。

 とはいえ、英語授業についてもいろいろ悩みながら取り組んでいて、考えることがたくさんあった1年でしたので、本来であればブログでそんな悩みを公開して、みなさんと共有したかったのも本音です。ネタはあったのですが、ただ単に書くための時間とエネルギーが足りなかった、という1年でした。

 今年度の私の課題は「読解」でした。

 中3を担当しているので、入試を見据えて、教科書以外の英文をどうやって自力で読めるようにしてあげるかがポイントです。だからいつも以上に教科書を読解のための「素材」と捉えて、英文を読み取る練習を授業の中でしてきたつもりです。(だから、私の授業では教科書の内容に関する「予習」は課していません)

 とはいえ、多くの生徒は実は「パッセージ」以前にその中の「センテンス」が読めていない、という現状があります。ここで「意味順」と「名詞句を四角化で視覚化」が役立つわけです。これまでなんとなく単語を拾って読んでいた生徒たちに、1つ1つの英文に地道に向き合う「地力」をつけてきたつもりです。そのおかげで、学定期テストにおける読解問題の通過率も向上しました。(2年生1学期中間テスト55.8%→3年生2学期中間テスト71.3%) 定期テストでは、マークシートで同じような形式・難易度の読解問題を継続的に出してきているので、ある程度信用できる上昇度合いかな、と思います。

 12月には、地区の教育研究会主催の研究授業を引き受け、「名詞句」とか「意味順」を扱った「読解」の授業をみなさんに見ていただきました。教科書の英文を分析的に読む授業の提案でしたので、いわゆる「コミュニカティブ」な場面も少ないですし、日本語使用の多い授業となりましたので、研究協議でもそちらへのご助言が多くなってしまいました。

 私としては、センテンスやパッセージとどう向き合うかという点でみなさんからのご意見を伺いたかったのですが、明確にテーマを設定しておかないと、こういう研究協議でそういう話題を掘り下げるのは難しいですね。「コミュニケーション」不在だった昔の英語授業への反動から、「コミュニケーション」一辺倒の流れには、少し不安を感じています。プライマリーレベルである中学校では、こういう「テクストとのコミュニケーション」だって大事だと思うんですけどね。

 そういった問題意識を、もっとこういう場所でも書いておければよかったな、と思います。今年はどれだけ時間があるかわかりませんが、まとまらない文だとしても書き残しておきたいです。

 また昨年は、勤務校の管理職の理解もあり、静岡や東京など、遠方まで出張に行かせていただき、研修のお手伝いをさせていただく機会をいただきました。県が違えば、指導案の書き方から研究協議の持ち方、そしてもちろん授業の流れなんかもずいぶん違うようで、個人的には私が一番勉強になりました。特に静岡市は複数回に渡ってお呼びいただき、参加者の先生方と交流できたことが私にとってはとてもよい経験になりました。

 こうして遠方までお呼びいただけるのはとても勉強になるのですが、やはり勤務校を丸1日空けなければならず、同僚の先生方や生徒たちに迷惑をかけてしまい心苦しいのも事実です。今年は、平日の遠方出張はできるだけ控えて、本務に専念したいとも思いました。そのぶん、土日や夏休み等の授業のない日にはどこへでもお伺いしようと思いますし、授業を見に来ていただく分には(学校を空けないで済みますので)いつでも歓迎というスタンスでいきたいと思います。

 書き物については、英国の出版社から1つ出せたというのが何より大きなできごとでした。これも多くの方にお世話になりながら、なんとか実現できた挑戦でした。「意味順(MAP Grammar)」が世界に広がっていくのが楽しみです。

 今年は、まずは今お引き受けしているお仕事がかなり「大物」ですので、原則としてそちらに専念するつもりです。なので、新たな「大物」は来年くらいまではお引き受けできないかと思います。時々、単発で少し書かせていただく機会は(いただけるようでしたら)大切に取り組んでいきたいと思います。

 ということで、忙しい中で、自分で何に集中してエネルギーを投下していくか、選択していくことがより大切な1年になるかと思います。ブログ更新は、ほどほどに、でも少しずつ、続けていこうと思いますので、懲りずに時々覗いていただければと思います。

 以上、長くなりましたが、昨年の振り返りと新年のご挨拶でした。今年もどうぞよろしくお願い致します。