1月から2月にかけて毎日のようにブログを更新していたのに、3月はパタッと止まってしまいましたね。主に3年生を担当していたので、3月は英語の授業そのものがなくなってしまったという事情もありますが、もうひとつ理由があります。
この3月で、公立中学校教員を退職しました。
臨時的任用教員時代も含めて21年にわたって、5つの中学校でお仕事をさせていただきました。本採用後初めての異動で着任した2校目で、なかなか気持ちが切り替えられず、中に溜まっていたエネルギーを外に吐き出す形で始めたのがこのブログ。それから14年の時が経ちました。
やがて、畏れ多いことに研修会等での講師役として講演やワークショップを任されるようになり、また活字のお仕事も舞い込んでくるようになり、自分のための書き始めたブログがだんだん「誰かのために」書くものになってきていました。そうなると、急に責任みたいなものが(勝手に)生まれてきて、ちょっとした記事を書くのにも少し考えるようになってしまい、更新も滞るようになりました。
もちろん、勤務校でも学年主任などを任されるようになり、時間的な意味だけでなく精神的にも昔ほど余裕がない中で仕事をするようになっていたと思います。でもそれは公立中学校教員の一般的なキャリア形成を考えれば当然のことで、仕方のないことだと思います。でも要領の悪い私は、今でも授業準備に時間がかかり、1つの授業がうまくいかないと一人で勝手に落ち込み、と初任者時代と変わらない生活を送っていました。
そんな中で、今回の決断をしました。退職して、4月より都内の私立大学で教員養成に携わることになりました。教科教育にかかわることを、お仕事のメインにしてみようと思ったわけです。
退職が決まって、最後の三学期は、自分の中学校時代の授業の記録を少しでも残しておこうと必死にブログを書いていました。本当に自分のために。これが(申し訳ないけど)とてもとても楽しかったです。最後の最後で、またブログを書く楽しみを味わうことができたと思います。そしてその反動で、3月はまったくブログを書く気持ちになれませんでした。気持ちの整理がついてなかったと思いますし、物理的に忙しかったのもあると思います。
さて、公立中学校教員のつぶやきを並べたのがこのブログのよいところだったのだと思うので、この先のことを考えると不安になるのですが、今後も私の個人的な思いを吐き出す場所として、このブログは続けていく予定です。ただし、「現職中学校教員」のナマの言葉ではなくなります。過去記事もすべて残しますが、やがては風化していくものもあると思います。そのへんは差し引いていただいて、今後もご利用いただければと思います。
ちなみに、こちらはずっと匿名のanfieldroadという別人格で綴ってきたブログですが、今後は実名での活動も始める予定です。まだ検索には反映されませんけど、そのうち出てくると思うので、興味があったら実名で検索してみてください。大学での研究内容やお座敷などのご案内などを書いていくつもりです。
中高教員による英語教育ブログが増えたらいいな、といろんな企画もやってきました。一時期かなり増えたんですけど、facebookなど様々なメディアが登場する中で、その後だいぶ数が減ってしまいました。一方で、私が退職したその日に始まった英語教育ブログがあったりして、誰かの「語り」が綴られる場所は、今後も残っていくと信じています。そんな英語教師の語りを集めることも、私のライフワークになりそうですね。
成長する英語教師をめざして―新人教師・学生時代に読んでおきたい教師の語り
- 作者: 柳瀬陽介,組田幸一郎,奥住桂
- 出版社/メーカー: ひつじ書房
- 発売日: 2011/08/17
- メディア: 単行本
- クリック: 6回
- この商品を含むブログ (28件) を見る
ということで、校種は変わりますが、今後も英語教育の世界の片隅で好き勝手なことを叫んでいこうと思っていますので、気が向きましたら今後も時々覗いていただけると嬉しいです。
これまでどうもありがとうございました。これからもどうぞよろしくお願いします。