英語教師が授業のアイデアを整理するツールとして、アウトライナーを使ったらいいんじゃないかと思います。指導案というと大袈裟ですが、簡単な授業の流れをメモしておくには、すごく便利なツールだと思います。
私は中学校教諭時代、スクールプランニングノートの週ページの右側にある「連絡事項・生徒の記録など」のスペースに、授業の流れを書いていました。この欄はちょうど6行で一区切りなので、1行目にその日のミッション(目標)を書いて、その下に主な活動を書くんですが、1行を10分くらいとイメージすると、この一区切りで50分間のバランスが見えてくるので地味に便利です。こんな感じ。
本来は生徒の活躍とか気になったことなんかをメモする欄なのですが、そうすると個人情報の管理上このノートを学校から持ち出せなくなっちゃうから、このノートはあくまで授業の進捗とかを管理するノートとして特化しようとこの欄を授業略案用に使ってました。
ちなみに生徒の記録用にはもう一冊、別のスクールプランニングノートを使うという「2冊遣い」でした。こっちはたっぷり記録できるようにA4版のユニバーサル版を使ってて、職員室から持ち出さない用にしてました。
で、この略案メモをアウトライナーに書いたら、さらに便利なんじゃないか、というお話です。
アウトライナーというのは、文章のアウトラン(概略)を書くためのツールで、簡単に並べ替えができたり、ツリー状に下位項目を増やしたり、階層を上下させたりできるツールです。OmniOutlinerなんかが有料アプリケーションとして有名ですが、最近はWorkflowyやDynalistといったWebベースのアウトライナーが人気です。
さっきと同じことをアウトライナー(Dynalist)に書いてみるとこんな感じ。
上下を入れ替えたりも簡単なので、略案を考えたあと気軽に順番を入れ替えることができます。画面はiPhoneアプリなので、指で項目を動かせば簡単に入れ替えられます。
また、下位項目をぶら下げることもできるので、その活動で言うセリフを書き出したり、補足事項を書いておいたり、なんなら授業中の気づきをリアルタイムにメモしておくことも可能です。
ああ、これは便利だ。もっと早く(つまり昨年より前に)アウトライナーを本格的に使い始めていたら、絶対授業のアイデアはアウトライナーに書いてたなぁ。これなら蓄積もされるので、過去のプランも簡単に検索して閲覧できるし、コピペもできちゃいます。アウトライナーで整理したものを、スクールプランニングノートに書き写すのもいいなぁ。
学生が模擬授業を準備する際も、アクティビティーの説明を英語でやらせるのですが、指示の順番やタイミングがよくないので事前に書き出してごらん、とアドバイスをしているのだけど、アウトライナーを使えば書き出したスクリプトを簡単に並べ替えて修正できるので便利だなと思います。来学期からは学生にも紹介してみようと思います。
ということで、英語教師にはアウトライナーが必須アイテムになるかも、というお話でした。
代表的なアウトライナーのウェブサイトはこちら。