日本語でリスニング

 期末テストを終えて、生徒の定着の悪さ(=自らの指導力の低さ)を嘆く。あんなに丁寧にやったのになぁ、と悔やむ。[書く!]はもちろん、[聞く!]もこんなにできないかと焦る。

 ところで、国語の期末テストにもリスニングテストが含まれていました。親に電話がかかってきたという設定で、伝言をメモして親に伝えるという問題です。ふむふむ、興味深い。でも国語の先生に生徒の解答を見せてもらって唖然…。やばい、相当できてない。

 「今度同窓会があるので、お母さんと打合せをしたいんです」
 「場所は公民館の302号室です」
 「私達の他に5人来ます」
 「先生に案内を出したいので、文集とか年賀状とか先生の住所がわかるものを持ってきてください」

 なんて情報が含まれた会話を放送して、そのあとに質問されます。(日本語でですよ!)

 問1 お母さんは何に出席しなければなりませんか?

  生徒の答え…同窓会

 問2 その集まりには全部で何人きますか?

  生徒の答え…5人

 問3 何を持って行かなければなりませんか?

  生徒の答え…卒業アルバム

 目眩がしてきました。日本語で聞き取れない子たちに、英語で聞き取らせようとしてるんですね、私は。いくらがんばって英語を勉強しても、母国語の力を超えることはないでしょう? 国語教育(というか普段の指導でしょうけど)って大切ですね。国語と英語のリスニングテストの点数を比較して、相関関係を見いだしてみようかな。

 生徒にも言いました。

「普段から先生の話聞いてないでしょう? 保護者会の出欠席持ってきた人?って聞いても誰も持ってこないのに、○○くん持ってきた?って聞くと『あ、カバンの中にあります!』なんていう子いるでしょ?」


 「ことば」が本当の意味で人と人をつなぐ道具になりますように。