英語教育を「聴く」マガジン『英語教育2.2CAST』2019年12月号販売開始!

 ということで、いよいよ有料版の英語教育を「聴く」マガジン「英語教育2.2CAST」がスタートしました。 

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 番組のページへはこちらから↓

 前の記事でもご紹介していますが、タムさんとのTBLTを中心とした対談番組がメインで、そちらは【TASK TALK】というコーナー名にしました。こちらは、そのうちTBLTのお話から離れていくかとは思いますが、一応そういう名前でやっていきます。毎週水曜日に10分〜15分程度の番組を配信していきます。今回は第2回ということで、「タスクがもたらすイイコトって?」というお話。

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 それから、何の編集もせずに、思いついたことを私anfieldroadが勝手にひとり語りする【編集「中」記】もスタート。こちらはブログになる前のアイデアであったり、Podcastやってて感じたことだったり、その他諸々なんでもありで5分〜10分くらいのコーナーです。気が向けば毎日配信するかも知れないし、滞るかも知れないし、完全不定期です。

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 他には、2人のMCがそれぞれお話してみたい人をお呼びして対談する【anfieldroad meets】もしくは【TAMURA Yu meets】なんてコーナーも準備しています。こちらは、学校現場で実際に英語を教えている先生をお招きしたり、アカデミックな世界から研究者をお招きしたり、いろいろやる予定です。お楽しみに。

 ということで、少なくとも週1で【TASK TALK】を配信しつつ、ゲリラ的に【編集「中」記】が更新され、時々ゲスト登場ということで、月に5〜10本以上はポッドキャストがお聞きになれます。【12月号】ということで、300円でマガジンをご購入いただくと、今月中に配信される番組がすべてお聞きになれますので、どうぞご登録いただけたら嬉しいです。

ポッドキャスト「英語教育2.2CAST」始めました!

 前々からやりたいと思っていた、ポッドキャストの番組を始めました。

 一人だとなかなか間が持たないので対談形式にしてて、相方は「英語教育0.2」というふざけたリスペクトを感じる名前のブログを書いている田村祐先生です。田村先生(たむさん)は、関西の大学で教えている方で、TBLTにお詳しい先生です。(こんな本も↓書いてます)

タスク・ベースの英語指導―TBLTの理解と実践

タスク・ベースの英語指導―TBLTの理解と実践

 

  で、そのたむさんと、当面はTBLTのお話をする予定なんですけど、あまりマニアックな話になり過ぎないように気をつけながら、このブログを読んでくださっている中高の先生方にもわかりやすくお話をしていくつもりです。

 今回の大学入試を巡る騒ぎの中で、いろんな教え方に対する教師の考え方が、教師の間で十分に共有されてないな、という感じていたこともあって、そういう場を作りたいということも、このポッドキャストを始めた理由の1つです。

 ですので、この番組にもいろんなゲストの方をお呼びして、時には私と考えが異なる先生方ともしっかりと話し合うようなものがお届けできればと思っています。同名のサイトを作ってるアノ予備校講師さんとか出演してくれないかなぁ…。

 番組名は「英語教育2.2CAST」です。そうです、ブログ名の2.0と0.2を足してみました。あ、ぜひ「0.2」の方も、覗いてみてくださいね。


 今回はnoteのマガジン機能を使っています。で、第1回は無料マガジンとして配信しています。実は、第2回以降は有料となります。一応、300円で「12月号」を買っていただくと、12月中に配信予定の4回分の放送が聞ける仕組みです。

 追々、ポッドキャストだけでなく、ブログとはまた違った記事を読めるようにもしていきたいと思っていますので、そちらもお楽しみに。

 ということで、まずは第1回の放送を、ぜひお聞きください。そして、続きが気になったら、12月4日(水)に配信される「12月号」をご購入いただけたら嬉しいです。

PracticeやProductionをドライブする「楽しさ」とは?

 2年生の教科教育法では、模擬授業の準備中。今回は10分〜15分くらいのスピーキングの活動を計画して、実施してもらいます。前期の授業は教師としての英語力アップに重きを置いていたので、実質的に模擬授業的なものは初めて。なかなか悩みながらの準備となっています。

 大学の教科教育法の授業でどんな授業のやり方を教えるか、については私自身もちょっと悩むところがあって、伝統的な(?)やり方を教え込むべきか、先進的な教え方にチャレンジしてもらうか、私自身が理想とする教え方を授けるか。授業時数も模擬授業の機会も限られるので、何をどこまで、は常に悩みながらやっています。

 現時点では、様々な教授法に触れる中で、いわゆるPPP(Presentation-Practice-Production )的なものと、TBLT(Task-based Language Teaching)的なものの両方を扱いたいと考えています。一般的な中学校に教育実習に行った際にはPPP的な考え方が馴染みやすいと思うし、その先に目指す形の1つとしてTBLT的なものも知っておいて欲しいからです。

 PPP vs TBLTみたいな話は個人的にはとても面白くて、それぞれの論者を交えてずっとしていたいくらいなんですが、授業ではどうやってそれらが中高の授業の枠組みに取り入れるかを検討します。そうなると、私としてはPPT(Presentation-Practice-Task)みたいな構成が着地点になるんですが、そういう話はもっと後にしようと思っています。

 さて、今回学生に考えてもらっているスピーキングの活動では、PracticeかProductionに相当する活動を考えてみよう、ということになっています。でもまだまだ悩んでいる学生が多かったので、今日はちょっとだけヒントとして、PracticeやProductionを活性化するポイントをお話ししました。

 Practiceを刺激的にするのは、やはり「ゲーム性」でしょう。勝ち負けがある、課題をクリアする、スピードを競う(「時間内にいくつできるか」パターンと「規定の数をできるだけ早く」パターン)などなど、単純に活動に入りやすくする刺激をどう盛り込むか、という点です。もちろん、それによって、ターゲットとなる英文を数多く口にしなくちゃいけないわけで、ゲーム性だけに走らないように、例として意味フォーカスなパタプラである「マイ・トーナメント」を体験してもらいました。

 一方で、Procductionをドライブするのはもっと知的な「楽しさ」でしょう。英語でやりとりをすることで、相手の何かを「知る喜び」が何より大事ですね。あるいは、たくさんの情報が集まることで見えてくる統計的な積み重ねの面白さ。Productionはやっぱり意味フォーカスに寄るし、タスク的であり、新しい評価規準でいうところの「思考・判断・表現」を引き出すはずです。単元のまとめ的な活動になりそうなものが多くなります。このへんはまさに「英語教育2.0」と呼ぶべき活動なので、当ブログではたくさん紹介していますが、学生はこのブログ知らないしなぁ(笑) 辿り着いてる学生もいるのかなぁ?

 というわけで、ゲーム的な「楽しさ」と知的刺激による「楽しさ」をどうやって活動に盛り込むかがポイントになります。そんな話をしました。こういう活動デザインの話って、現職の先生方にも需要がありますかね今後どこかでそんなお話ができる機会があればいいかなとも思いました。

 とはいえ、はじめての模擬授業に臨む2年生に一番求められるのは、わかりやすい指示で生徒を適切に動かすこと。活動デザインはあくまで+αで、今回の評価は指導スキルの方がメインであることは、伝えてあるんですけどね。どんな授業になるか、来週からのスタートが楽しみです。

はじめての「第二言語習得理論」入門

 今週は、研究日に勤務地近くの私立高校に「出前講義」に行ってきました。大学としては広報活動の一環ではありますが、高校さんの方もたくさんの大学や専門学校等を集めての進路行事の一つのようで、規模も大きいので間に業者が入っててびっくり。なるほど、いろんなお仕事があるものです。

 さて、私の方は教育学部を代表してお呼ばれしてますので、普段持っている「第二言語習得理論」の入門編といった内容でお話してきました。

 対象の生徒さんが高校二年生だったので、最初に大学入試を巡るドタバタについてなぜか私が謝罪した上で、「ちゃんとこういう理論をわかっている人たちに、未来の教育の方向性を考えてほしいよね」とか「何も考えずにただ教わるんじゃなくて、みんなもちゃんと知っておこう」みたいなお話からスタート。ついでに共通テストの記述式を利用しない本学の入試制度もちゃっかり宣伝(笑)

 今回は50分授業で入門的なお話、ということだったので、前半は第1言語におけるインプットのお話。後半は第二言語の語彙習得を巡るいくつかのお話。先日某所でご一緒させていただいたばかりの中田先生のご著書から、いくつか研究をご紹介させていただきました。

英単語学習の科学

英単語学習の科学

 

  この本、すごく面白いので、高校生もいろいろ考えながら聞いてくれました。高校生でも読めると思うので、おすすめです。こういうの読んで、英語教育学を学んでみたい、と思う高校生が1人でも増えてほしいなぁ。その際はぜひ本学へ。(中田先生のいる大学へ行くべきかw)

 高校生にはリアルな「テスト効果」の話なんかをしながらも、でも本当はテストなんかただのツールなんだから、最終的にテストのためじゃなくて自分の目標のためや楽しみのために英語を使えるように英語を勉強して欲しいな、と思いながらお話していました。

 ちなみに大学での授業の方は、英語免許の教職を取っている人に限らず、いろんな方が履修しています。日本語教師の資格を取る人たちもいます。学部も、教育学部だけでなく、外国語学部や文学部の学生さんもいます。なので、テキストは読みやすいこちら。

外国語学習の科学―第二言語習得論とは何か (岩波新書)

外国語学習の科学―第二言語習得論とは何か (岩波新書)

 
ことばの力学――応用言語学への招待 (岩波新書)

ことばの力学――応用言語学への招待 (岩波新書)

 

 

 後期は履修者が少ないので、それぞれの学生さんに発表してもらったり、話題を広げてもらったりしています。いわゆる講義科目はこれだけなので、まだまだやり方に悩みながらやってますが、いろいろ試しながら、学生さんの声も聞きながら、学びが深まるような授業にしていきたいです。

「延期」になった今からするべきこと

 大学入試への民間試験活用が、とりあえず延期されました。

 このブログをお読みのみなさんの中にもいろんなお考えの方がいらっしゃるかと思いますが、私は今回の入試改革案に反対の立場をとってきました。ですので、一安心ではあるのですが、受験期直前で振り回されている高校生のことを思うと、もっと早く止めてあげられなかったのだろうか、と反省します。とはいえ、ここでなんとか踏みとどまるために尽力されていた方々には本当に頭が上がりません。

 さて、問題はこの先です。次に必要なのは、(1)政策決定プロセスの見直し、(2)改革案を見直すとしてどう見直すのか、という点でしょう。

 まず(1)の政策決定プロセスを考えます。

 これだけいろんな人たちが問題点を指摘してきたのに、こんなにギリギリになるまでスルーされてきて、土壇場で「延期!」となったのですが、もっと早く立ち止まることができたはずです。でも、できなかった。できなかったのは何故なのか、をしっかり検証する義務が文科省と与党にはあると思います。(この期に及んで「思いやりにあふれた決断」とか言っている勘違いもいるみたいですけど、国民請願も陳情書も無視してきた人たちが言うセリフじゃないですよね)

 結局、この国で政策を決定したり、変更したりするのは、政治家の意向が強くなりすぎちゃってるんでしょうね。文科官僚の方々も、おかしいと思ってるけど、誰も止める決断をすることができない。最初から官邸や政府の諮問機関で出した結論に沿うような制度設計しか考えない。設計してみたけどリスクが大きすぎるからその案は考え直そう、という選択肢がないんだと思います。諮問機関や会議で専門家の意見も聞いてるけど、最初から賛成してくれる専門家しか呼ばない。

 また「1年かけて新たな制度を検討」となっていますが、これも民間試験の活用は動かない、ということでスタートしちゃうと、また無理な辻褄合わせが始まっちゃうので、ゼロベースで検討する会議にして欲しいです。このへんのことについては、下の提言が実ることを期待しています。

 

 さて、(2)の見直す方向性については、難しいですね。

 これまで反対派・慎重派として連携してきた人たちも、見直しの方向性については必ずしも考えが一致していません。「金額や会場などの条件が整えば案通り民間試験で」という人から「大学入試センターが4技能試験をやるべき」「入試に4技能は馴染まない」、そして「そもそも日本での英語学習は読み書き中心でいいんだ」という人まで多種多様です。

 今後は、まずは文科省として、国として、何を優先するのかという原則を、最初に示してほしいです。その上で、それぞれの立場の人たちが考えをしっかり表明して、選んでいく必要があります。ただし、現実的には「何を優先するか」というより「何を我慢するか」という話になると思うので、それが我慢のできないものなのであれば、そもそも民間試験を使うのは見送るべきです。

 そもそも、今回の問題点は構造が複雑で、「あちらを立てればこちらが立たない」というジレンマがいっぱいあります。そのへんはこの記事が詳しいかな。

 なんか、こうして関連記事を貼り付けると、現文部科学大臣のお顔が並んでしまうのですが、この方が「身の丈に合わせて」と今回の改革案を適切に表現してくれたおかげで、世の中に制度の問題点が伝わりました。別に感謝はしませんが、大臣にアドバイスするとしたら、こんなに問題がある制度をここまでスルーしてきた(もしかしたら積極的に推進してきた)これまでの文部科学大臣の責任をしっかり追及するべきです。じゃないと、この方のお顔とともに今回の失策が歴史に刻まれていくことになりますから。

 この改革案を推進してきた人たちからすれば、悲しみや怒りでいっぱいなのだろうとお察ししますが、そういう意味ではこの改革案が出てからずっと私達は悲しみと怒りの中で反対運動をしてきたのでお互い様であります。どうか感情よりも意見を表に出して、議論を継続していって欲しいです。

 官僚レベルや政治家レベルではなく、教師のレベルで考えても、これまで話し合いが十分だったとは言えないと思います。みんな、自分と同じ考えの人たちで集まって、傷を舐めあってるだけ。仮に意見が違っていても同僚と率直に意見をぶつけあえる職場を作ることこそ、大切だと思います。

 そういう意味で、私は今更ではあったのですが、「賛成派」の先生方との対話を試みてきました。でもみなさん、反対されると感情的になってしまって、なかなか質問と答えが噛み合わなくなってしまいます。結果的に、私がfacebookを荒らしているようになってしまって、心苦しくも感じていました。

 でも、今回教員や受験生当事者が挙げた声が、請願署名になって国会に届いたり、SNSやマスコミを通じて世の中に伝わったりしたことで、政治家が動いて、国会での議論になり、「思いやりにあふれる決断(笑)」につながったわけですから、どちら側の声もしっかり表明して、可視化していくことが大切だと思います。

 奇しくも、そのことの大切さを教えてくれたのが、前文部科学大臣の「サイレントマジョリティーは賛成です」というお言葉だった、という点は、皮肉ではあるのですが。

1人10分ずつを5人でつないで1つの「50分授業」を作る模擬授業

 3年生の英語科指導法は、後半に取り組む模擬授業の準備中。人数的に、全員に50分ずつやってもらう余裕はないので、今期は1人10分。でもそれだけじゃ面白くないので、それを5人でつないで1つの「50分授業」にすることにしました。

 時間的な制約から始めてみたことですが、これがすごく面白い。5人で扱う単元を選び、目標を設定し、メインの活動を定め、そのメインを引き立てる帯活動や導入やまとめを考える。結果として1時間の授業の流れを、5人の目で深めることができて、すごくいいんです。

 1人ずつバラバラの模擬授業を見ても、指示・発問・説明といった基本的なスキルを指導することはできますが、あまり積み重ねがありません。それだったら、きちんと与えられた時間内にやりたいことをやる、という経験を積む方が教育実習に行った時に役立つかな、とも思うんです。自分が時間をオーバーすると、他の人の時間が減るor授業時間をオーバーする、になりますから、いいプレッシャーになります。

 実際、私は実習生を指導する際は、まずは10分〜15分で自己紹介+αの活動を計画して、実施してもらってました。まずはこの10分がスムーズに回せるようになること。それができないのに50分なんて考えられないですよね。

 

 学生に示した模擬授業の評価の観点は、大きく分けて「授業デザイン」に関することと「授業マネジメント」に関することの2つです。

 「授業デザイン」は指導案(私の授業ではA4一枚の「れっすん・れしぴ)を書いた時点で勝負がほぼ決まってしまいます。目標と活動がつながっているか。授業内の5つの活動のつながりや4技能バランス。(ただし、単元計画である程度バランスを取っていれば、1授業で多少偏っていてもOK)

 

 「授業マネジメント」では、何と言っても英語、日本語を問わず、指示の明確さ。活動量の確保(のために、説明をシンプルで短くできるか)といったところ。

 「授業デザイン」については、これまでにも目標から逆算して活動を考える練習をしているので、それぞれよく練られているんだけど、授業内の活動のつながりやバランスは今回初めて向き合っているので、なかなか苦労しているようです。でも単元や活動によって順番を入れ替えたり、導入枠の役割を変更したり、自分の頭で考えてる様子が伝わってきて嬉しい限りです。「10年に一度変わってしまう学習指導要領を暗記するより、この先40年使う自分の頭を鍛えよう」が合言葉です。

 ある学生は「5人それぞれが別々の英語学習を経てきていて、別々の経験や考え方を持つ中で、1つの目標を持って授業を考えるのは難しい」というコメントを書いていました。プロセスをメタに考えられていますよね。また別の学生は「この経験は(現場で)他の先生たちと考えをすり合わせる作業をするときに役立ちそう」と書いていて、感心するばかり。自分の頭、使ってるなぁ。

 とりあえず次回には単元計画まで書けるようになっている改訂版「れっすんれしぴ」を仕上げて、実際に実演の練習→リハーサルに取り組みます。実際に声を出してみて、それぞれのテンションやキャラを理解していないと、当日のリレーは難しいでしょうから。ということで、来週の授業時間のために中学校サイズの黒板と生徒机が並んでいる教職センターの模擬授業教室を3部屋押さえちゃいました(笑) 模擬授業が楽しみです。

「ペンタスロン」に挑戦してくれた研究授業を参観

 今日は、中学校の授業を参観していました。

 西多摩地区の中教研行事にお招きいただき、指導者のお役目を務めてきました。授業者の先生が昔から私のブログ等を読んでいてくださっていて、今回指導者にご指名いただきました。私としても、自分が紹介した活動を実際にやってくださっている授業を生で拝見する貴重な機会でしたので、とても楽しみにしていました。

 とはいえ、「指導」って難しいですね。気がついたことをただ言うだけでもダメだし、改善の方法を一方的に提示しちゃうのもちょっと違う気もします。自分が参加者や授業者だったとして、どんな「指導」だったら面白く聞くかなと考えたのですが、自分自身はそんなふうに面白いお話ができなかったので反省しています。時間も限られているので、もっとポイントを絞ってお話しするべきでした。

 さて、今日拝見したのは、私がブログで「ペンタスロン」として紹介している活動です。私は3年生の受験直前に、受験対策と3年間の総仕上げとしてのスピーキング活動を両立する術として取り組んできましたが、今日は中学1年生が挑戦。発達段階や生徒の実態を考えて、4つの活動(読む、書く、聞く、話す)に絞った「テトラスロン」でした。


  それぞれの活動については、協議会でお話しできたので、結局あまり語れなかった(でも本来の一番の課題である)即興的なスピーキング活動について、少しだけ書いておきます。

 今回のスピーキングのセッションは、ALTと4〜5人の生徒たちで9分間英語で話す、という活動でした。トピックは、複数のカードから生徒たちがランダムに選ぶ形で、favorite musicやfavorite foodのようないわゆる「中学1年生向け」の「好きなもの」トピックでした。

 それぞれの生徒がカウンターを手に持ち、話した語数をカウントしながら、ALTとやり取りするのですが、この活動でどうやって「即興性」を伸ばせるかです。

 

 協議会で私が言ったのは、このタスクを繰り返すことで生徒たちにどんな力を伸ばして欲しいと授業者が願っているのか、ということです。「たくさん言えるようになる」という量にこだわるのか、「いろんな表現が使えるようになる」「より正確な発音で、スムーズに話せるようになる」といった質にこだわるのか。それが定まってないと、そしてその目標が生徒と共有されてないと、なんとなく「楽しかった」で終わってしまう恐れがあります。

 

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 例えば、中1の段階では「とにかくたくさん」と量を求めつつ、だんだん「この表現も入れてみよう」「音読の時と同じように、強弱をメリハリつけて話そう」といった質的な課題を追加していってもいいかも知れません。もちろん、最初から両方にこだわってもいいのですが、それが普段の授業で指導されていることが大前提になります。

 音読練習でスルーしている発音ミスを、会話の時にできて欲しいと願うのは無理があります。新出の時に練習したきりその文法が使えそうな場面をその後授業で示してなければ、会話でも出てこないと思います。今日の授業では、帯活動でおこなう「インプット(鉤括弧付き)」の活動が、そういう位置づけになるのだと思うのですが、その他の(今日に限らず)授業中にやっている活動も、最終的には鍛えたい「即興性」につながってるよなぁ、と感じました。

 

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 大切なのは「繰り返し」ですね。

 ペンタスロン(今日の生徒たちはテトラスロン)も、2回目、3回目があるから、自分の伸びが体感できるし(体感できるようなタスクになっていることが大事です)、文法も語彙も、スパイラルに何度も触れる機会が必要です。そして、その「繰り返し」の中で、例えば「意味順」のような軸(こっちも「体幹」だな)がしっかりと身について、それこそ太い背骨や大黒柱に育っていることを願いたいですね。

 授業の間、4セットともに一生懸命取り組んでいた生徒たち。きっと、次の機会には、少しでも「以前の自分」を超えるために、さらに頑張ってくれるんじゃないかな、と思います。授業者のK先生と生徒たちに感謝の一日でした。

 さて、こんな感じで、まだまだ迷いながらの指導者業務ですが、11月には埼玉県内で2回、お呼ばれしているので、次はもっと上手にお話できるように、経験を生かしていきたいです。

 久しぶりの中学校、楽しかった!