JASELE大阪2010参戦記(3)2日目午前

 頭の中もすっかりお盆休みで、英語教育とかすっかり頭から抜け落ちてます。今週一週間くらいかけて、リハビリしなくちゃ。あ、でも明日からさっそく出張だった…。

 で、どんどん記憶が抜け落ちてしまうので、大阪の旅最終日の様子を徒然と。

 前日からしっかりと睡眠をとったので、この日の朝は清々しい目覚め。のんびりと支度をして3つめのコマにギリギリ間に合う時間に優雅に関西大学へ到着。ブログやTwitterで交流していたO場先生の発表を聞く。The effect of 'form-focused tasks' on 'attention' and 'noticing' in second language acquisition.

 学会全体では日本語での発表が多い中、あえて英語での発表。イギリスで修士を取ってきた本人にとってはむしろ自然なんでしょうけど、落ち着いてわかりやすく話してくれました。中学校教師でも、ここまでできるってすごいです。励みになりました。現在は現場で奮闘されているので、現場ならではの「気づき」が、新たな研究のスイッチになることを楽しみにしています。ご本人のブログで発表資料なども公開していますので、よかったらそちらもご覧ください。

 その後、ライティング関連で気になってた「Anonymous Peer Feedbackを伴ったエッセーライティング指導」という発表を聞いてから、ポスターセッションへ。

 こちらもTwitterや前日の飲み会でお世話になったkmyken1氏のブース。私も愛用する「教科書音読シート」と同じ発想で、フレーズごとに読解していくためのワークシートを、簡単に作れてしまうデータベースプログラムのご紹介。これはすごい。だって、あのシートもいちいち作るのが手間でしたから。もっと簡単にできるなら、もっと広がる指導法だと思ってるところでしたので。

 このプログラムでは、さらに文構造を意識させるために、フレーズを階段状に表示させることもできます。こうやって技術が進化することで、指導法が現実的になっていくってすごいなぁ。こういうのを作ってしまう技術とアイディアと根気に拍手です。プログラムの詳細については氏のウェブサイトで

 さて、このあとは本日のメインイベント。ランチョンセミナーです。

 こちらも日ごろから某所でお世話になっているM田先生による「生徒・学生理解のための教育データ分析」です。ARELE掲載過去3年分の論文の統計上の問題点をぶった切る、というなかなか趣味なイベント。懐の深い学会ですな、JASELEは。とはいえ、あっという間にM田ワールドに引き込まれていくので、その毒が笑いで中和され、いい塩梅にフリーダムでした。

 今回は事前からTwitter上でも話題になっていたため、セミナーの最中も参加者がTwitterでつぶやき、そのタイムラインをスクリーンで公開する実験的な企画もありました。まぁ、Twitterユーザー以外からしたら「なんだあれ?」って感じでしょうけど、そのにいない人も含めて「内輪」な人たちをどう増やしてしまうか、がこれからのイベントのカギな気がします。一方で、Twitterはあくまで「メタ」な役割しか果たさないことを考えると、Twitterやってない人たちにわざわざあのスクリーンを見せても、あまり効果はなかったかも。でも、参加者としては純粋に面白い企画でした。USTも含めて、これから学会での活用法を考えさせられるセミナーでした。

 本当はこのあともシンポジウムがあったのだけど、今回はこの辺で退散。2日間、十分学べた実感がありましたし。たくさんの刺激と出会いをもらえて、本当に充実した2日間でした。お世話になったみなさん、ありがとうございました。