10月のSETC&ASTEKのご報告

 「青い目、茶色い目」見てきました。ずいぶん昔のNHKスペシャルなんですけど、アメリカで人種差別の問題に取り組んだ小学校の先生の実験授業を追ったドキュメンタリーです。黒人差別が当たり前の環境で育って来た白人の小学生たちを「目の色で差別される世界」に引きずり込みます。実際に差別される悲しさ、差別する側の優越感を体験させ、差別を根本から考える、かなり思い切った手法を取っています。キング牧師暗殺の時代に、こんな授業をしていた白人の女性の先生がいたんだ、という事実にまずびっくりです。

 さて、発表したY山先生は、このビデオを参考に「差別のメカニズムをバーチャルに体験できないものだろうか?」と考えていました。そしてそれをALTと一緒に「英語の授業」としてできないものかとトライされていました。難しいテーマだけに配慮する事項も多く、苦心されている様子が伺えましたが、そこにチャレンジした行動力が素晴らしいですよね。

 後半はみんなで取り組み方を考えてみました。私だったら、ということで考えてみたのは…

 某エンカウンター本にあった活動を応用。ほっぺたに色のついたシールを貼って、「○色の人と話しちゃだめだよ」と言って色を指定し、「シカト」される状況を体験させる。色を適時変えて、みんなに体験してもらう。そのあと、みんなでシェアリング。「英語の授業」にこだわるなら、この時の「会話」を英語でやらせても面白いですね。ただ、「教師によるいじめ」まで話題になる昨今、こういった問題は今まで以上に配慮が必要そうですけど。

 他にもカードとかを使って、もっとゲームっぽく体験できないかな、とも考えています。入り口は軽くしておいて、あとで重大な問題に気づかせる(考えさせる)ようなことができたらいいなと思っています。この先「アンネの日記」もあるので、また考えてみようっと。できるだけ理不尽な方が、ある意味でリアルな気もします。

 さて、来月のSETC&ASTEKの話題作りは、なんと私。今週末にある授業参観でもビデオに撮ってお見せしようかなと思っております。興味のある方はぜひ遊びに来てくださいね。11月18日(土)の予定です。お楽しみに。