新しい語彙指導のカタチ


 東京学芸大附属世田谷中の太田洋先生と日臺滋之先生による語彙指導の指南書。と書こうと思ったら太田先生、いつのまにか駒沢女子大の助教授になってるし…。知らなかった…。ん?そういえば太田先生はNHKの「レベルアップ英文法」も担当してるよなぁ。そうかぁ、もう中学校の先生じゃないから、活動の幅が広がってるんですね。 思い返せば2年前の今頃筑波大附属中の研究協議会で、思い切って手を挙げて質問したぼくに、答えてくださったのが太田先生。なんかズバっと言われた記憶もあります。あの頃はまだ世田谷中の先生だったのになぁ。ちなみに今年も11月11日に研究協議会があります。私立の桜陰中・高から国立に「移籍」してきた植野先生の授業があるので、ぜひ見たかったんですけど、職員旅行のため行けません。残念。

 で、肝心の本ですけど、これ、すごいです。研究と実践がこれほどつながっている、というか活かされている本ってこれまであまりなかったと思います。中学生がスピーチや英作文にリアルに必要となる単語、教科書の単語、英検の単語を分析して頻度順にリストアップしてくれています。「canの後ろによく使われる動詞は?」など、文法指導にも役立つ情報がいっぱい。

 またそれらのボキャブラリをどのように定着させて行くか、という具体的提案もあり便利です。「中学校教師」と「研究者」の両者の視点から書かれています。専門書っぽくなく平易な文章も魅力的です。国立の付属中で研究をなさるなら、こういうものを作って欲しいな、と思います。これならどんな学校で教えている先生にとっても有益な情報になるでしょうから。

 さっそく、明日からの授業に活用させていただきます。