語順訂正カードゲーム

 ゲームという言葉はあまり好きではないのですが、「カード並び替え活動」でも芸がないので便宜的にこう呼ぶことにします。確かにゲーム性はそれほどないのですが、生徒は楽しんで活動をします。しかも結構お勉強になる。SETC&ASTEKでO島先生(さいたま・慈恩寺中)から教わって、さっそく実践してみました。[聞く!]と[書く!]などいろんな要素を含んでいるんで、分類の難しい活動ですね。

必要なもの

  • トランプくらいの大きさの紙(裏紙でOKなので大量に用意)
  • A3サイズのわら半紙
  • マーカーペン×班の数

手順

  1. 5〜7人のグループを作る。(生活班でOK)
  2. グループ内で順番を決める。
  3. 1番の生徒が教師(ALTだとさらによい)のところに行き、単語を1つ聞いてくる。(単語を見せてもいいですが、聞かせた方が難しくて面白くなります)
  4. 班に戻ってきた生徒は、トランプ大の小さな紙にその単語を書く。
  5. 2番以降、順番に単語を聞きに行き、戻ってきたら単語を書く。
  6. 6〜7つの単語が集まったら、それを並び替えて英文を作る。
  7. できあがった英文を代表生徒が大きな紙にマーカーペンで書く。(最後の単語を伝えてから書き上げるまでの時間を制限すると盛り上がります)
  8. 大きな紙を黒板に貼る。
  9. 教師が答えをチェックする。
  10. ミスの数に応じて減点をして、各班にポイントを与える。

期待される学習効果

語順の理解

 私は関係代名詞を学習したところでこの活動をやりました。後置修飾など語順が理解しづらいと思われる単元には有効です。私の場合は、thatといっても「関係代名詞」「接続詞」「指示代名詞」といろんな働きがあるので、意地悪問題で1つ「接続詞のthat」を含む英文をやってみたら案の定たくさんの班が間違えてました。(w

(出題例)
  I have a friend that lives in America.
  Do you know that the boy can swim fast?
リスニング力と推理力

 knowとno、toとtwo、canとKen、thatとtheなど、こちらの予想以上に生徒は聞き間違えをしていました。ただカードが集まったときに、「これじゃ文が作れない!」と困っていたので、「本当にこうだった?」「何があれば文が成り立つ?」と助言することで、なんとか推理しながら乗り切っていました。できればTTなど複数の教師(サポート)がある状況でやると、より効果があると思います。

その他

 班で1つの答えを作るので、当然一人の生徒に頼ってしまう傾向があります。これはある程度仕方がないかなと思います。学習リーダーを育てる意味で、班ごとの点数差にあまりこだわらないで、突出したリーダーのいない班をサポートしてあげると中間層のレベルアップにもなるでしょう。

 また、2〜3問やると相当数の単語が集まるので、それらのカードを全部使ってオリジナルの文を作らせるのも面白いです。(やってみました) 主語を入れ替えるだけの班から、いろんな文法を組み合わせて面白い文を作る班までいろいろです。その際、ねらいによっては「1つだけ好きな単語カード作っていいよ」とか「三単現のsは無視していいよ」とかいろんなルールでやれるかと思います。