音を聞き取る→内容を聞き取る

 2年生の授業は引き続きLesson 1の本文を使ってリスニングの強化練習。

 でも今日は一歩進んでディクトグロスっぽい活動にしてみました。今回はリスニングのためという感じですけど、1学期のうちにライティング練習のためのディクトグロスに取り組みたいと考えているので、そこへの橋渡しというか、体験練習的な意味合いでとりあえずやってみました。

 新出語彙をミニラボで確認したあとで、4人組を作り、さらにその4人をAチームとBチームの2つに分けます。会話文である教科書Lesson 1Cの本文をモノローグに書き直した英文を、前半と後半の2つに分割。Aチームには前半の英文を、Bチームには後半の英文を、廊下でALTが音読してそれぞれ2回ずつ聞かせます。で、それぞれが班に戻って、聞いてきた情報を伝え合って、4人で協力して英文を再生する、というタスクでした。

 前半も後半もそれぞれ4文程度ですが、前半のほうが1文も短いし、語彙も易しめです。そのことも伝えて、チームの構成メンバーを考えて、それぞれ話し合って担当を決めていました。

 そして今回は、できれば意味ベースで情報をキャッチして欲しかったので、英文を聞いている最中のメモはなしです。文章も短いから、暗記の負荷もそれほどではないでしょうし。実際、英文再生前に書かれたメモを見てみると、特に指示をしたわけでもないけど、日本語で概要をメモしている生徒が多かったです。これは聞いている最中のメモを禁止したことと、再生が目的であることの効果かなと思います。英語の音の断片から、語られている意味内容に自然と意識がシフトしていたように思います。(もちろん、意味ベースで理解が難しい苦手な生徒もいるので、単文でのディクテーション的な練習も、継続してやっていかないとなぁ、とも思いました)

 途中で代表生徒を廊下に行かせて、もう一度通しで英文を聞かせたりしましたが、今回は再生の時間があまりじっくり取れなかったので、もう少し時間配分を考えて取り組みたいです。そして、再生の質を高めるという意味で意味順ノートを活用したり、話の流れを考えたり、代名詞を使ったり、というまさにライティング的な指導はこれからの課題ということで。

 街中のオーセンティックなコミュニケーション場面というわけではありませんが、語学授業内のタスクとしては、喚起される必然性や、援用が期待される語彙や表現などを考えると、とても流行りの「協同学習」的でもありますし、まさに英語科で期待される「言語活動」の一例になるかな、と思います。いや、「言語活動」は勤務校の研修課題でもあるので、他教科の先生方にも見ていただきながら、英語科でできる言語活動実践を広げていきたいです。