2S1Q(トゥーエスワンキュー)

 さて今年度は飛び込みで3年生だったので、あまりスピーキングの活動まで広げることができないでいます。ある程度の下準備というか、素地がないと難しいし(時間だけが過ぎていく…)、目の前の生徒たちの課題が他にあると考えて、今年はあまりやっていない活動です。でも自由な英会話(いわゆる「豊かな雑談」)への橋渡しにはいい活動だと思います。

 中学生に英語で雑談してもらうには、段階的にステップアップしていくことが必要です。そんな会話活動の第1弾は、2SIQ(トゥーエスワンキュー)です。これは2人組でおこなう活動です。2S1Qとは、その名の通り"2 sentences 1 question"の略です。教室内を自由に歩き回って出会った人とジャンケン。勝った方から会話を始めます。

 生徒たちはカードを1枚ずつ持っており、カードには裏表にそれぞれ"Music"、"Yesterday"などのトピックが書かれています。ジャンケンに勝った生徒はカードの裏表2つのトピックのうちから1つ選び、そのことについて2文の英語を言います。この2文というのが、意外にポイントです。1文だと"I like orangerange."で終わっちゃいますからね。もちろんできることならlike以外の動詞を使うように仕向けたいですよね。その辺は活動後、アドバイスをしてあげるとよいでしょう。

 その後、今言った2文に関連するような質問を1つします。トピックに関連しないと意味がありません。音楽の話をしているのに、"Do you like soccer?"じゃ会話にならないですから。

 質問に答えてもらったら交代して、今度はジャンケンに負けた方が2文言い、質問をします。設定時間内に何人と会話できるかをカウントして自己評価をします。この活動では、とにかく2つ文を作ることに重きを置いていいと思います。

 会話例)
 A: I like soccer. So I am in the soccer club.
   What club are you in?
 B: I'm in the baseball club.

 次のステップとして、ジャンケンで勝った生徒が2文言い、それを受けて負けた生徒が質問をする、というパターンもあります。相手の言ったことを受けて質問を考えなくてはならず、少しレベルが高くなります。

 会話をうまくさせるにはトピック選びも重要です。身近な話題がいいだろうと設定しても意外とうまくいかない。そんな失敗談はまた今度。