川越ラーメン道

 校外学習で日帰りで川越へ。帰ってきて今日はお約束の作文タイム。生徒にばっかり書かせてはなんだから、私も書いてみました。その日のうちに学級通信にしてお渡し。中学生の作文って本当にレベルが低い。まず量が書けないし、内容もつまらない。「ぼくは、」で始まり、時系列にあった事だけをだらだらと書くだけがほとんど。少しはテーマをしぼって書いてみよう、と投げかける意味でいわばお手本としての今回の私の作文はラーメンについて。以下、学級通信より転載。

 ラーメンの道は長い。っていうか、ラーメンってこんなに食べるの大変だったっけ?そんなことを考えた一日だった。
 川越に行ったら行こうと決めていたラーメン屋があった。川越で一番知られている「頑者(がんじゃ)」という店だ。蔵造りの街へ向かうみんなと同じバスに乗り、本川越の駅前で降りる。しかしお店の詳しい場所をプリントアウトしてくるのを忘れた。
 途方に暮れていると駅前のスクランブル交差点で2組2班と出会った。この班も同じラーメン屋さんを目指している事を思い出した。ラッキー。ところが、
 「せんせー、頑者ってどこ?」
と○○くん。この班についていこうと思ったのに…。一緒に駅前を歩き回るも、見つからず、結局道を聞きにいってもらう。やがて班員は走って戻ってきた。
 「せんせー、頑者わかったよー!」
 いや、そんな大きな声で叫ばなくても…。まるで私が子供に道を聞きに行かせたワガママな大人みたいじゃないか。
 さて、やっとたどりついた「頑者」はなんと開店前。11:30 からと書いてある。がーん。私は11:40までに蔵造資料館に行かなければならないのだ。チェックポイントのお仕事があるんです。
 2班とはここでお別れして、私は別のお店を探す事に。川越在住の友人にあらかじめ聞いてあったもう一つの有名店「極(きわみ)」というラーメン屋だ。「極」は本川越駅から5分ほど歩いた川越市駅の近くにある。私には時間がないので、早足で向かう。駅から数分のところに「極」はあった。店先に何か張り紙がある。
 「仕込みの都合で臨時休業します」
 ががーん、どうもラーメンは私に食べられるのを拒んでいるようだ。失意に打ちひしがれた私は昼食を取らずにバスに乗り、蔵造資料館へ。
 チェックポイント業務を一通り終えると、○○先生が交代に来てくれた。ただ○○先生も食事を済ませてないらしく、「10分で昼食べてくる」といって再び出て行った。○○先生は本当に10分くらいで戻ってきた。ありがとう○○先生。なんとか食事の時間をいただきました。
 そばを食べようかとも思ったけど、ここまできたらラーメンを食べないと気が済まない。ということで、結局たどり着いたのは、○○先生が高速で食べてきた「川越ラーメン」というお店。それは時の鐘のちょっと先にあった。さつまいものフライ(天ぷら?)が載った不思議なラーメンだ。
 味は悪くない。どちらかというとコーンラーメンという感じ。やっとたどり着いたラーメンだ。よく味わおう。「いも餃子」も気になったけど、またの機会に、ということにした。
 今回の旅で学んだことは、事前の調査・計画が大切ということ。次回に活かしたい。