その英作文はコミュニケーション?それともトレーニング?

 先日は行田市にお呼ばれして、お話をさせていただきました。この夏はいろんな出張でそちら方面ばっかり行ってますね。すっかり道も覚えてしまいました。

 さて、お座敷のお題はこちらにお任せだったので、「ライティング」をテーマにお話させていただきました。毎年この研修会はあるみたいですけど、ライティングはマイナーな分野なのできっとお題が重ならないだろう、という見込みで。

 で、今回はみなさんに「最近生徒に書かせた英作文のお題」を書き出してもらい、そのお題(活動)は次のどちらのタイプに属するものなのかを考えてもらいました。

 その活動が「コミュニケーション」に属するのなら、先生が添削して終わりじゃなくちゃんと「読み手」を設定しましょう、そしてその活動が「トレーニング」に属するのなら、好き勝手に書かせるのではなくちゃんと「答え」を設定しましょう、といういつものお話です。

 その流れから、COSMOS、ポケモン書けるかな?などの「読み手のいる英作文」や、Dictogloss、要約、4コマ英訳、Project I(アイ)といった「答えのある英作文」を体験を交えてご紹介しました。ライティングのワークショップをやると、書く時間が必要になるのでかなり慌ただしかったですね。持ち時間ギリギリでした。

 関連してちゃんとした字を書いてもらうために、「4線の高さにメリハリを!」「入門期にはタテ目盛りの入っているノートを!」みたいな文字に関するお話もしました。小学校で文字指導が始まるのだとすると、こういう情報って中学校の先生経由で小学校の先生にちゃんとお伝えしていかないとまずいですよね。

 現時点で4線の高さが均等でないノートは日本では発売されていないですかね。でもNHKの基礎英語1のテキスト内の書き込みスペースが真ん中が高いものに今年から変わったので(素晴らしい!)、今後少しずつ広がっていくんじゃないでしょうか。というか、広げましょう。

 タテ目盛り入りのノートは、私の知る範囲では以下の2つのみかな。

 昨年1年間うちの生徒はブルーラインノート使ってましたけど、おかげでみんなふくらみのある豊かな小文字を書いてくれます。ブルーラインノートは8段と10段しかタテ目盛りが入っていないので、今年はE-Notebookを使ってます。

 さて、最後には「コミュニケーション」と「トレーニング」を指導場面に応じてうまく使い分けましょう、とまとめました。

 特にテストは「答えのある英作文」で!と念を押しましたが、今回の資料を作るのに、この春チェックし忘れていた群馬県の入試問題を見て衝撃! ベネッセさんと一緒に研究したARCLEのシンポジウムでもご紹介しましたが、これまでも絵を使って40語も書かせる「良問」を出題していた群馬県が今回はなんと「4コマ漫画描写問題」を出してきました! 感激です。うどん県の2コマ漫画を越えました! すごい! 問題はこちらの東京新聞のサイトでご覧になれますのでぜひ。これって、作り手さんの意気込みというか、勇気に依るところが大きいかな、と思います。埼玉県教育委員会(の中の人)も頑張って欲しいです!

 というわけで、この夏のお座敷はこれでおしまい。次にどこかでお話をさせていただく時に、少しでも新しい自分をお伝えできるように、私自身のインプットを増やしていかないとなぁ。