天使と悪魔 / ダン・ブラウン

天使と悪魔 (上) (角川文庫) 天使と悪魔 (中) (角川文庫) 天使と悪魔 (下) (角川文庫)
 上中下、三冊読破しました。「ダ・ヴィンチ・コード」の作者ダン・ブラウンが、「ダ・ヴィンチ・コード」の前に書いていた作品です。主人公は「ダ・ヴィンチ・コード」と同じハーバード大学の象徴学者ロバート・ラングドン。こちらも映画化が決まっているとのことで、そっちもトム・ハンクスをキャスティングするのかなぁ。

 今回、ラングドンが立ち向かうのは科学と宗教の融和を願う秘密結社イルミナティ。最先端の科学研究組織セルンから盗み出した「反物質」という危険物を使って、なんとヴァチカンにテロを仕掛けます。そして次々に起こる殺人事件と死体に残されていたイルミナティの伝統左右対称になる焼き印の文字。ラングドンイルミナティの歴史を紐解きながら、総本山を見つけるべく「啓示の道」を辿って行くが…。

 ストーリー展開や設定は「ダ・ヴィンチ・コード」よりもずっと映画向きかも。舞台はローマだけど、立派にハリウッド映画に仕上がる気配。トム・ハンクスがあんなアクションできるんだろうか。(笑)

 ルーブルは撮影許可をしてくれたけど、ヴァチカンはどうだろうね。実現すれば、ローマ観光案内映画としての成果もかなり見込める作品に仕上がると思うので、できるだけ「本物」を使って撮って欲しいなぁ。

 陰謀や憶測、過激な伝説なんて、これまでにもたくさん抱えてきたであろうキリスト教。こういう作品を許せちゃう懐の深さが、あったらうれしいんですけど。