入試問題雑感07

 埼玉県は本日、県立高校の後期入試(学力検査)でした。本校からも多くの生徒が受検に行きました。どうだったかなぁ。心配です。

 教育委員会から入試問題をいただいてきて、さっそく閲覧。うーん、やっぱり難しいね。最近の県立入試は。数年前から明らかに難しくなってる。というか、長文読めないと(読まないと)全然点が取れない仕組み。以下、項目ごとにざっと感想を羅列。正式な分析じゃないので、あまり細かいことは気にせずに。

リスニング

 埼玉県は英検やTOEICでも見られるようなデータをもとにしたリスニングが好きですね。昨年もグラフを読み取らせたりしてましたが、今年も2つありました。問題1はハンバーガーショップのメニュー表、問題2はバスケットボール大会の勝敗表ということで、与えられた情報から必要な情報を選び出す、という訓練をしておかないと難しいですね。
 英文を聴いてメモを取るという問題も連続で出ています。細かいところはともかく「聴いて理解できる」というところを純粋に求めていますね。

長文問題

 大問2と3が長文問題。大問2は、落語に関する会話文が2つ。大問3は説明文(というか作文)が1つとそれに対するEメールが1つ。結構読む量があります。というか、 この大問2つの中に各種文法問題等も混ざっているので、長文に手を付けないとそれらの問題も捨ててしまうこととイコールです。
 ただし、いわゆる「文法問題」は皆無。ざっと見た限りでは、前後をまったく読まなくても答えが導き出せるような問題は1つくらい(並べ替え)かな。その他は、ある程度文章を読まないとわからない、いわゆる「英語を読んで理解する力を問う問題」です。

表現問題

 昨年は、4つの町から「自分が住みたい町」を選んで理由を答える問題でしたが、今年も似たような感じ。でも正直今年の方が書きにくそう。4つの広大な場所についての絵(と日本語の説明)を読んで、「どこで誰と何をしたいか」を書くというもの。授業では結構いろんなタイトルで練習したけど、結局去年の過去問が一番対策になったかも。(←一応それもやったけど)
 

 全体を通して言えることは、「いい問題だとは思うけど、難しい」ということ。中学校の授業でそこまで力をつけてあげられたか、正直心配です。というのは、教科書で一時間に扱えない英文の量がそこにあるからです。1ページ1ページじっくり教えていったとして、ああいうまとまった英文を読んだり、書いたりすることができる力がつくのだろうか、と少し不安になります。

 特に「読んで理解する」ことについては、今後ますます早い段階からまとまった量の英文を読ませることを授業でやっておかないといけないでしょう。3年生の教科書1レッスン分は軽くありますから、1つの長文で。ここが今後の私の研究課題かもしれません。音読対策はずいぶん工夫してきたけど、今後は速読対策。

 そんな埼玉県の入試問題が気になる、というあなたはさっそくこちらで閲覧できます。今日の問題ももう掲載されてました。今頃は某ローカルTV局で某学習塾講師がテレビで解説やってるかな。(やってた…!)