日本のマスコミに思う

 首相が辞意を表明したそうで、日本中大騒ぎです。確かに今回は突然だったので、びっくりですね。

 首相に対する個人的な評価をここで述べるつもりはないのですが、現政権の浮き沈みを思い返すと、どうも最近の日本のマスコミの増長ぶりは目に余るなぁと思います。小泉氏が辞めた後は「この人が勝ったらおもしろいな」と持ち上げておいて、あっという間に手のひらを返しちゃう。過日の参議院選でも選挙前から「今回はこっちの勝ち!」と決めつけているような、というかほぼ先導(扇動)しているような報道ぶりでした。

 スポーツ選手の持ち上げ方もひどいですね。最近はアマチュア選手がターゲットで、明らかにやり過ぎ。高校野球なんかも「佐賀北に勝って欲しいオーラ」が出てましたもんね。ネット社会の方がよっぽど健全に思えることがあるから恐ろしいです。どこのメディアも。結局は「こっちが勝った方が売れる」というのが基準なのでしょう。もっとも最近は「結局その試合で誰が勝ったのか、よくわからないスポーツニュース」も多すぎですけどね。どっちが勝っても記事は書けるから、メディアにとってスポーツは都合がよいのでしょう。

 どうも最近マスコミにコントロールされてる感じがして、すごくイヤです。そもそも「選挙速報」だって、8時1分くらいに「当確」だしちゃうのはどうかと思いますよ。その昔、8時前に滑り込みで投票に行ってきたとき、家に帰る前には当確が出てた。「俺の一票はどこにいったの?」って思っちゃう。せめて、深夜とか翌日に公表して欲しいなぁ。出口調査とか、やめて欲しい。

 そういう意味で言うと、今回の首相辞任ニュースは(そのタイミングの是非はともかく)久々のサプライズ。マスコミはあきらかに後追いですよね。きっと首相もマスコミの促すままに辞めるのはやだったんだろうなぁ。今回の騒動は、メディアに振り回され続けた首相の最後の仕返しというか、イヤガラセだったんじゃないかな、と思います。

 メディアは驚異的に進化したのに、自分の目で見て、考えて、判断するのが難しい時代になっちゃったなぁ。