SETC&ASTEK2月のご報告

小学校英語を考える

 話題は小学校英語。まずは小学校英語と中学校英語の「違い」をみんなで分析。そこには「あるべき違い」と「ない方がよい違い」とが混在しているように思います。結局ネックになっているのは人間のお話。

 どうしてもALT主導になりがちな小学校英語の現場では、そのALTの質に左右されることが多いです。自治体によっては日本人の講師を独自に雇ったり、ボランティアで確保していますが、ボランティアだと余計にコントロールが難しいと経験上感じています。カリキュラムを組み立てたり、ALTや講師を指導し束ねていく存在として、やはり専門の英語教師が各小学校に配備されるべきなんだと思います。

 その後、最近おこなわれた2つの小学校での研究授業のビデオを鑑賞しました。1つは比較的オーソドックスな、たぶん日本全国の小学校で「がんばってる先生ががんばってやっている英語の授業」って感じ。英語教師としては「つっこみどころ」がたくさんあります。今、小学校の現場には、20年くらい前の中学校の英語教育の課題があふれているような気がします。英語が話せない教師。途方に暮れるALT。逐一日本語訳してしまう教師。コミュニケーションと言いつつ、何も学びが深まらない活動。うーん、中学校の「現在」にたどり着くまでにあと20年はかかるのだろうか、と思ってしまいます。

これまでの小学校教育の財産を活用する

 さて、もう1つの授業の方はとっても斬新でした。ALTは入らず担任と日本人講師によるTTでしたが、スタイルは完全に学級活動。小学校の学級活動のノウハウが随所に垣間見られる授業でした。内容としては「ドラマ」ということで、短いスキットを暗唱して演技をつけて発表するというもの。担任は無理に英語だけを使わず、日本語を用いながら丁寧に進めます。授業のねらいやまとめの場面では完全に日本語です。わーっと楽しくやって、「バーイ!」って終わっちゃう授業が多い中、この授業には「学び」の雰囲気を感じました。

 そうか、小学校の先生方は日頃からいろんな教科を教えているんだから、学習スタイルや課題の提示方法、活動の仕組みまで、いろんなノウハウを備えているんですね。そういう財産をもっと活用して授業をしてみたらいいんじゃないでしょうか。音楽の授業と同じように、スキルを身につけさせることもできるし、学級活動のようにグループ活動もさせられるはず。その素材が「英語」っていうだけだと考えれば、もっと気楽に(そしてもっと有益な)英語の活動がしていけるのではないかと思います。

 「活動」とはいえ、週に1時間で2年間もやるわけだから、せめて「学び」の雰囲気を少しでも感じさせるfunnyではなくinterestingな授業であってほしいと思います。私が近々実施する小学校での「出前授業」でも、ちょっとでもいいからそう感じさせたいです。

 さて、サークルをやるたびに感じるのですが、マイ・プロジェクターが欲しいなぁ。調べたらBENQの安いヤツが5万円台で買えるじゃないですか。日頃は部屋でDVD観賞用にも使えるし、思い切って買ってしまおうか。自分へのご褒美として。MacBook Airを我慢したから、お金が浮いたような錯覚を覚えているので、少し気が大きくなっているようです。(汗)

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