演検(スピけん) その1(解説編)

 1年間のまとめとして、1・2年生では期末テスト後にスピーチのテストを実施しています。現任校ではスピーキングの練習が不足がち。その分ライティングはそこそこやらせてるから、予め原稿を準備できる「スピーチ」が、スピーキングの素材として彼らに適当ではないかと考えたわけです。とはいえ、今回は全員の前ではなく、ALTとの対面でのスピーチになります。

 テーマは1年生は「友だち紹介」、2年生は「私の宝物」としました。どちらも既習の言語材料・ボキャブラリーを組み合わせて原稿が書けるのですが、こうやって文法シラバスをとっぱらって書かせようとすると、特に1年生は結構書けないもんですね。「ほら、あのとき習った三単現のsが今こそ必要だよ」などとアドバイスしながらなんとか完成させました。2年生は期末テストでライティングの課題として同じテーマで書かせているので、すぐに練習に入れました。

 テストの基本的な流れとしては、

1.別室に1人ずつ入室
 (1年生はペアで。ただしテストはそれぞれ)
2.ALTにスピーチを聞かせる
 (1年生は30秒、2年生は45秒が目標)
3.ALTからの質問に2つ答える

といった感じ。

 今回こだわってほしいことは、読み方。どうしても、長い原稿を思い出しながら話そうとすると、

ヒー ライクぅ〜 ベースボールぅ〜

と無駄に語尾が伸びてしまいがち。これをなんとか抜け出したい。細かい発音はともかく、今回はそこをチェックするよ、と追い込んでいます。

 まずは個人で音読練習&暗記の作業。ひたすら何度も何度も読み上げます。そのあと、ペアで原稿を交換して、読めているかお互いにチェックし合います。ペアをローテしながら、何回かこれを繰り返します。

 その後、新しいペアでリスニングの練習。相手が暗記して読み上げたスピーチを聞いて、どんなことを話しているか聞き取る練習です。スピーチ後、日本語で概要を説明し合います。これは一応聞き取りの練習として設定してはいますが、どちらかというと、「自分が話した英文を相手に分かってもらえるかどうかを体感してもらうチャンス」として設定している感じです。スピーチが聞き手を意識してなされるものである、ということを意識してもらいたいと思っています。

 今回はずいぶん練習している人たちもいるので、本番が楽しみです。

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