教科書準拠ワーク不要論

 唐突ですけど、教科書準拠ワークって必要ですか?

 毎年4月に副教材を選びますが、このとき自然と一年間の授業計画と評価計画を頭に思い描いているはずです。「リスニングを帯でやってぇ、単元テストをレッスンごとにやろうっと」とか「この単元テストは観点別に計算できるから、5段階評価に組み入れよう」みたいな感じに。

 で、当たり前のように買わせてはいますが、意外に(私にとっては)扱いに困るのが、教科書準拠ワークなのです。

 このワークのやらせ方って、いろいろあると思うんです。基本的には家庭学習の素材として与えておいて、テスト前に家でやらせて、答え合わせをさせて回収→チェック、なんてのが一般的でしょうか。でも解答配っちゃってあると、答え写すだけの子も出てくるよなぁ(でも何もやらないよりはいいかぁ)なんて考えて、とりあえず使ってるのかもしれません。(私はそうでした)

 もちろん解答を回収しておいて採点の時だけ返却するとか、ノートに答えを書かせて何度もやらせるとか、工夫をされている先生も多くいらっしゃると思います。でもそういうのって、(チェックも含めて)当たり前だけどすごく大変です。あ、教師の方がね。根気がいる作業です。

 とはいえ、ワークなどの提出・未提出ってどの観点でどう評価すればいいの?と悩むのところです。しかも「それは生活習慣であって、英語力とは関係んないんじゃない?」なんて指摘を受けてしまうと、なんのためにやらせたのかわからなくなってしまう。うーん、どうしたものか。

 今年の3年生は教科書準拠ワークを買わないで一年間やってみたけど、別に平均点は変わりませんでした。まぁテスト勉強の方法(というか内容)には苦心した子も多かったかもしれませんね。これまでテストも露骨にワーク中心に出題してきましたから、テスト前はワークをしっかりやっておけば大丈夫、って思ってた子も多いでしょうから。一方で、それでもやらない子はやってこない。だから点数と提出率の格差はそのまま比例してしまうのです。

 だからこそ、「ワークがデジタル化しないかなぁ」とずっと願っていました。パソコンとかケータイでやるワークです。

 デジタルの利点は個別化です。○か×かだけチェックしてくれれば、どこがどう間違っていたのかもう一回考えるチャンスを与えられます。それこそが「勉強」ですよね。デジタルだとそれが可能になるんです。しかも誰がどこまで終わってるか、チェックするのも簡単で、正答率の低い問題などを抽出して、みんなで課題をシェアすることも可能になります。ね、いいでしょ?

 もう教科書準拠のDSソフトとかは出始めているので、まぁそう遠くない未来にそういうものは出てくるでしょう。じゃあ、それまでの間、ワークをどう使えばいいんでしょうね。もしくは、本当に使わなくちゃいけないの?という最初の疑問に戻ってくるわけです。

 もしワークを買わせないとしたら、どんな家庭学習をさせればいいんだろう? どんなテスト勉強法を提案すればいいんだろう? 今後何回かに分けて、考えていこうと思います。みなさんのご意見などもお聞かせください。

#本日のBGM:呼吸(SPANK PAGE