今日は地区の教育事務所が主催する授業研究会に参加してきました。
授業者の先生は、中学1年生のこの時期に、まずは1文レベルで自分の言いたいことを英語で表現するための超地道な取り組みをあえて公開してくれました。これは貴重です。
具体的には「意味順」的なアプローチで、まずは「言いたいこと」を、日本語で、ただし英語の語順でノートに並べていくプロセスから取り組んでいます。生徒のノートには、少し前にぼくが提案した(でも実践はまだしたことがなった)「意味順インデックス」(→参照記事)がついてて、これを頼りにしながら、生徒は英語的語順を意識しながら作文を書く練習をしていました。
実際に授業を見られてよかったのは、生徒がどんなつまづきをするのかがリアルタイムに見られたこと。やっぱりplayという動詞では表現できないスポーツなどを書きたい時に、変な文が生まれてしまいますね。個別に回りながら指導してましたけど、結構大変そう。
個人的には、そのへんの課題が最近のテーマでもあるんですけど、いわゆる「自己表現」英作文をさせる前の段階で、「答えのある英作文」をやらせておくといいのかな、と感じました。和文英訳でも4コマ英訳でもいいんだけど、その中であえてplay以外の動詞で表現する行為を入れておいて、計画的にみんな一斉に躓かせる。そこで一斉指導をする、という流れです。「ライティング指導は個別指導」というイメージが強いけど、「答えのある英作文」をうまく取り入れれば全体指導ができるし、それがあるだけでも、そのあとの個人指導が少しは楽になるのかな、と感じています。
でも「意味順」実践を初めて生で見られたので、本当に有益な会でした。あの生徒たちがこれから少しずつ英語で書く力が伸びていくのが楽しみです。授業者ならびに主催してくださった方々に感謝です。
さて、そんなライティング指導、または「意味順」な活動に興味をお持ちの方に朗報です。今日、会員の方にはELEC同友会から案内が届いてましたけど、ELEC同友会英語教育学会のライティング研究部会が主催する公開研究会が3月11日(日)に東京外国語大学本郷サテライトにておこなわれ、そこに「意味順」指導を提唱されている京都大学の田地野彰先生がいらっしゃいます! そしてなぜか私も、ライティング研究部会部長の松井孝志先生(山口県鴻城高校)と一緒に、シンポジストとして登壇させていただくことになりました。えー、田地野先生のお話をじっくり聞きたかったのに、当日緊張してそんな余裕あるかなぁ。でも聞いてないとお話できないし、どうしよう((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
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さーて、修論発表会もなんとか終わったので、今度はこの会に向けての準備にとりかかることにします。