気がつけばFour Corners

 気がつけば100万アクセスが近づいてきててドキドキ。今月中に達成しちゃうかも。ドキドキ。

 さて、先日の某勉強会で「ディクトグロスもどき」を実演しておきながら言うのもなんですが、実は何がディクトグロスで、何がコピーグロスなのか、自分でもちゃんとわかっていません。なので今さらながらにTMrowing先生のブログで一生懸命に過去ログ読み漁っている段階です。(それっぽい「検索ワード」があったら、だいたい私です。ご容赦ください)

 ただ、この手の活動は、要はインプット(聞くor読む)の方法が生徒の実情や掛けたい負荷によって選択でき、アウトプット(言うor書く)の方法というか程度も、ただの理解から正確な再生、整序など求められるレベルをこちらが設定できる、ということなんだと思うので、あまり名前や「正統な」やり方にはこだわっていません。

 ということで、今日やってみたのは、先日の「ディクトグロスもどき」のインプットの方法を、「英文を聞いたメモから再生する」から「英文を見て覚えて書き写す」に変更した活動でした。ディクテーションからスタートするのは、スリリングで面白いんですけど、そのあとの整序段階で参考にして欲しいディスコース・マーカーや冠詞、代名詞などがちゃんと再生されず、結局それ抜きでパラグラフ整序をしなければならなくなることもあったので、今回はインプット時の負荷を少し下げてみました。

 教室の四隅に1パラグラフ(というか2〜3文のかたまり)ずつ印刷した紙を貼って、4人組の中でそれぞれ分担された英文を見に行き、覚えて、席に戻ってから書く、というタスク。英文を見に行く時は紙もペンも持って行ってはいけないルールにしました。生徒は自席と教室の隅を行ったり来たり。音声はあまり聞こえませんが、とても「活動的」です。

 よしよしと見守りながら、これっていわゆる"Four Corners"と呼ばれる活動だよなぁ、と今更気づく。ディクトグロスをやってたつもりが、知らないうちに別のタイプの活動に移行してましたね。まぁいいんです。名前はあまり重要ではないですからね。

 3分ほど生徒に行き来をさせたあと、1分間は自席でじっくり修正。その後、「2回だけ往復していいよ」と時間ではなく回数を制限して残りの部分を視写させました。これが面白かった。これまでものすごい速度で「シャトルラン」してた子たちが、今度は紙の前で必死に覚えようとブツブツ言ってる。「チャンクで覚えろ」とか「覚える時は読みながら」とかただ口で言うより、こうやってアクティビティが持つアーキテクチャによって生徒の行動を自然に方向付けていく方が好みです。というか、それがこのお仕事の面白いところですね。

 今日は、前回より英文がしっかり書けていますので、そのぶん整序のじっくり時間をかけて取り組めました。そういう意味で、より"Reading"の授業になっていたかと思います。

 このレッスン(というか読み物のセクション)は、いろいろスタイルを変えながらReadingさせています。飽きないように、という配慮もありますが、こちらもテクストをあくまで「素材」としてどうやって扱えるか、いろいろ試行錯誤しているところです。

 最後の1ページは、どんな風に読ませようかなぁ。

 そんなことをしているうちに、3年生の「最後の授業」はもうすぐです。3年間の「終わり」と、新しい場所での学習につながる「始まり」になるような授業にしなくちゃなぁ。