We All Have a Story To Tell

 昨年の山口英語教育フォーラムで「自己表現、その前に…」というテーマでお話をさせていただきました。英語で話したり、書いたりするコンテンツを、生徒自身に委ねてばかりいないで、こちらからコンテンツを与えることで磨ける英語力もあるんじゃないの、というご提案でした。

 とはいえストレートにコンテンツを提供する「和文英訳で」では、表現する側の自由度が少なすぎてつまらない。そこで私がご提案したのが「4コマ漫画で英作文」でした。

 ただ、これについても「ちょうどいい漫画がない!」「私は絵が描けない!」などと壁になるものがいくつかありました。そこは、私自身も今後何かお力になれないかと模索している最中ですが、今日Engadget Japaneseで見つけた記事がとてもおもしろそうで興味津々。

元記事 Engadget Japanese
 LEGOの"Story Starter"という教育向けの商品です。実際に英国等で子どもたち向けにこれを活用した言語教育の実践が積まれているようです。LEGOを組み立てながらストーリーを考え、それを人に話したり、書いて伝えたりします。専用のアプリで、写真を取り込んで加工したり、作品をつくったりもできるそうで、デジタルとアナログを行ったり来たりできてとても私好みです。

 英語版の紹介ムービーはこちら。

 この活動では、学習者はLEGOに刺激されて、表現するべき「コンテンツ」が自然とそこに生まれますから、教師はその表現そのものの正確さや適切さ、もしくは面白さにフォーカスして指導をすることができます。

 もちろん、LEGOの主な対象年齢を考えると母語教育における実践例が多そうですが、中学生だって、大人だって、そして第二言語だて、LEGOで楽しくお勉強できそうな気がするんですよね。少なくとも、絵が描けなくても何かのストーリーをビジュアライズできますから、そこから言語表現に持っていくための架け橋にはなると思います。単純に、教師が教材を作るためのツールとしても利用できそうです。

 日本での発売は2014年の4月からだそうで、とても気になります。いくらぐらいするんだろう? 個人的に1セット欲しいけど、学校とか通さないと買えない感じかな? 英語教室に置いておきたいなぁ。

 でも、紹介ムービー見てると、教師の指導監督のもと言語活動が成立するのって、あれくらいのクラスサイズが限界だよなぁ、なんて関係ないことも考えてしまうのだけど…。

LEGO education: Story Starterオフィシャルサイト