2014年03月例会のご報告

 さて、昨日は今年度最後の例会でした。わざわざ大阪から駆けつけてくださったI先生を囲んで、今月も10人を超える賑やかな会になりました。

 I先生はまず今回わざわざ埼玉まで来てくれた理由を語り、「参加者がサークルに求めること」を知りたいと、ディスカッションを設定しました。常連さんが語ってくださる「サークルに来てよかったこと」は、私にとっても貴重なご意見で、サークル運営に直接活かせるものでした。

 みなさんの声を聞いていて、セミナーや研究会では優れた「技」が学べますが、サークルではそれを支える「心」や「体」を癒やしたり、鍛えたりできるのではないか、と思いました。サークルがサークルらしく機能するためのポイントを、I先生はたくさんメモしてくださっていました。

 その後も、多忙な教師の時間管理術、教師の英語力アップ法などを小グループで話し合いました。軽やかな語り口と、時折見せるネタ画像など、聴衆を惹きつける発表ぶりからは、ふだんの充実した授業が窺い知れます。こんな風に、教師が教師の前で発表すること自体が、教師の授業力アップのための最大の「研修」なんじゃないかな、とも思います。

 わざわざ来てくださったI先生にとって、何か得るものがある場になっていれば幸いです。

 続いて、いつもサークルに来てくださっているK先生から、「学習英文法[用語]を見直したい」という話題作り。タイトルが某イベントを意識してますけど、今回は中高(だけじゃなくて大も、でしたけど)の先生方にお集まりいただきましたから、「中学校教員が指導に使っている文法用語」と「高校教員が『中学校で教わってきているだろう』と期待する文法用語」について、そのギャップを探りました。

 こちらのセッションでもペアでの話し合いタイムがあり、同じ校種で、違う校種で、と意見を交換し合いました。同じ校種でも結構差があって、その理由などを聞いていると、それぞれのこだわりが見えてきます。

 実はこのテーマには「先行研究」があって、私の先輩が大学院で修士論文にまとめたものがあります。K先生はこの論文にも触れながら、そのギャップの裏に潜むそれぞれの思惑を、整理してお話してくれました。「発表」というより、参加者を動かしながらの「ワークショップ」という趣で、こちらも授業での指導に活かせる「研修」になったのではないかと思います。

 今回はI先生とK先生に共通する、そして私にも共通する「恩師」もサプライズで参加して下さりました。普通なら講師でお呼びするような先生ですが、今回は一参加者としてディスカッションに参加して下さり、私達にとって大変な刺激になりました。以前にも埼玉大のO先生がふらりと来てくださったこともありますし、こんな風に小中高大と様々な校種の先生方に集まってもらえるサークルも、そうはないのではないかと自負しております。

 2013年度の例会もこれで一区切り。来月からは新年度としてまたスタートします。

 今年度は10人前後の人が定期的に集まってもらえるようになりました。本当にありがたいです。また、今年度は実験的に日曜開催と土曜開催の両方を実施しましたが、それぞれご都合がよい方がいらっしゃるようで、変則的になりますが、新年度もそのようにやっていく予定です。とりあえず、第1回は4月の中旬くらい。参加してくださった方の強いご要望により、「iPad活用法」になるかも。またご案内しますね。

 今年度もどうもありがとうございました。来年度もどうぞよろしくお願いします。