O Captain! My Captain!

 旅から帰ってきて、心身の回復に努めた一日。

 特に午前中はゴロゴロとしてばかりだったんだけど、そんな中飛び込んできたRobin Williamsの訃報にショック。

 映画「いまを生きる」(Dead Poets Society)が好きでした。昔から、ドラマも含めて「学校もの」はほとんど見ないのですが、この映画だけは何度も見てしまいます。「破天荒な教師が名門校に転任してきて…」という設定は、学校ものにはありがちですけど、この映画は(教師となってみて、改めて実感するけど)よりリアルな感じがします。

 理由はたぶん、その「破天荒な教師」が影響を与えられた範囲が(在任期間が短かったとはいえ)限定的であった、というところにあると思います。どの先生に影響を受けるかはその生徒によって違っていい。だからこそ、いろんな先生が学校にいることに意味があると思うのです。だから我々は自分が影響を与えられる範囲の有限性を自覚しつつ、伝え続けていかなければならないんだと思います。

 午後に、思わずDVDを引っ張り出してきて、追悼鑑賞。泣きました。

いまを生きる [DVD]

いまを生きる [DVD]

 さて、この訃報に際し、Twitterのタイムラインにはたくさんのobituary(追悼記事)が流れてきます。「亡くなった」ということだけでなく「その人の業績」や「周囲のコメント」などがコンパクトにまとめられていて、「誰かについて書く」ということの最上のモデルだと感じます。松井先生のブログ記事でも触れられていますが、このobituaryを読み比べていくことで、いろいろなことが学べますね。

 少し前に、「未来の自分の墓碑に刻む文を書く」というアメリカでの「キャリア教育」の実践を見たことがあります。「よき父であり、偉大な科学者であった」みたいに、どんな人生を歩み、どんな存在であったかを簡潔に語る文です。これは想像力が試されますね。同時に、どんな人生を歩みたいかを考えるよい機会になると思います。

 もっとも、そういった碑文は日本ではあまり見かけませんし、「生」を考えるために「死」を持ち出すのは、(本当はすごく大切なことではあるけど)中学生にいきなりは難しそうなので、やったことはないですけど、中3の最後に卒業制作で取り組んだ「20年後35歳になった自分のBiographyを三人称で書く」というタスクがちょっと似ているかもしれませんね。

三人称で自分史を書く
「三人称で自分史」その後

 Robin Williamsの奥さんからのコメントとオバマ大統領の追悼文を載せておきます。こんな風に言ってもらえるように、生きていきたいなぁと思います。

As he is remembered, it is our hope that the focus will not be on Robin's death but on the countless moments of joy and laughter he gave to millions.(Susan Schneider)

Robin Williams was an airman, a doctor, a genie ... and everything in between. But he was one of a kind. (President Obama)

 Robinの娘さんZelda Williamsさんの名前の由来を語っている動画も。「ピーチにならなくてよかった」