「3年間」の中学英文法を「2冊」で学ぶ理由(意味順ドリル紹介②)

 あっという間に9月に入りました。あと5日ほどで発売になるので、引き続き『意味順ドリル』の紹介です。

 前回も載せた「この本はどういう本?」の続きです。 

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 中学3年間の文法を学習するのに、今回は3冊ではなくてあえて2冊編成にしてみました。あまりいわゆる学年の縛りを意識しなくてもいいかな、と思ったからです。(NHK「基礎英語」も今年度から「レベル1「レベル2」「in English」に編成を変えたんですけど、そういう時期なのかも知れませんね)

 理由はいろいろありますが、①小学校で英語科が始まって実質前倒しになっている、②中学校のシラバスも今回の改訂で各社バラバラになった、③小学生の先取り学習や大人のやり直し学習にも対応したい、みたいなところが主でしょうか。これまでのように「3冊」といっても、買ってくださる方とも共有できる決まったパターンがないなら、思い切ってもっと自由な編成にしちゃおうという思いがありました。

 特に、文法事項の登場順は、「意味順」が活きる順番にしたつもりです。例えばBook1の最初では現在形のあとすぐに過去形を学ぶようになっていますが、これは「意味順」としてはその2つに大きな差がないからです。(「どこ」「いつ」を早めに学習できるように、みたいなねらいもあります)

 また、不定詞や関係代名詞などは、どちらも名詞のカタマリ(名詞句)を作ることができる文法事項なので、このへんはできるだけBook2に集めてまとめて学習できるようにしました。

 だからまずはBook1で意味順の基本「箱の並べ方)」を学んでもらって、そのあとBook2で応用「箱の中の単語の並べ方」を学んでもらう、という設計になっています。

 とはいえ、Book1を買って、ふだんの英語学習の補助として使う学習者もいらっしゃると思うので、あまり極端な入れ替えはしていないつもりです。Book2は高校入試も意識した問題も載せているので、中3の冬にBook2だけ買って集中して学習する、みたいなこともできるように、Book1, Book2ともに最初に意味順の基本が学べるページを用意しています。

 

 中学校教員時代、冬休み明けに問題集を手にしている生徒がいて、表紙に『3年間の英語を10日間で』みたいなことが書いてあると、「10日間でなんとかなるなら俺の3年間の授業はなんだったんだー!」と叫びたくなることも多かったのですが(笑)、入試が近づいて焦ってる生徒の気持ちもよくわかるので、そういったニーズにも少しは応えられる学参になっているかと思います。

 

 ということで、発売になりましたらどんなもんかなと店頭で手に取ってページをめくっていただけると嬉しいです。