日本語初の意味順指導法の書籍『明日の授業に活かす「意味順」英語指導ー理論的背景と授業実践』が刊行されます

 いろいろ告知シリーズ、第3弾です。

 奇しくも『「意味順」ドリル」の刊行と重なることになりましたが、「意味順」の理論的背景と授業実践を綴った専門書がまもなく刊行になります。これまでも英語で書かれたものはありましたが、こちらは日本語で書かれた初の「意味順指導法」の書籍になるかと思います。

  「学習法」として登場した「意味順」ではありますが、「指導法」としての効果を強く感じていた私としては、本書の刊行をとてもうれしく思います。私も中学校での実践事例を第6章で書かせていただきました。

 「指導法としての効果」とは書いたものの、本書で紹介されている指導法は、何かこれまでにない斬新なアクティビティーが登場するわけではありません。第2章では、私以外にもたくさんの中高大での実践が綴られていますが、みなさんどの教室でもやっているような普通の活動に「意味順」を加えてみたらこんな変化があったよ、ということを報告してくださっています。

 だから、この本で紹介されていることを真似する必要はなくて、それぞれの先生が教えている眼の前の生徒(学生)に使えそうなところで使ってみる、というのがよいと思います。その上で、みなさんが普段やっている活動に意味順をプラスしてみる、ワークシートに意味順を載せてみる、といったちょっとしたアレンジが、いろんな変化を生み出すのではないかと思います。

 また、前半(第1章〜第5章)では理論的背景ということで、言語学や英語史、など様々な分野と「意味順」との接点が語られています。こちらも、そのまま教師が生徒に知識を語るというよりは、先生方が教育英文法をどう捉えるか、という視線を広げるために読んでみるのがよいように思います。

 ちなみに第2章・第3章を書かれた川原先生と田地野先生のJACETでのご発表が、YouTubeでも公開されていますので、ご興味のある方はぜひ御覧ください。(刊行元のひつじ書房さんの賛助会員枠でのご発表になります)

 

youtu.be

 この本が出たことで、私としては「先生方向けに意味順の仕組みを語るDVD」と「先生方向けに授業実践を紹介する書籍」と「学習者向けの意味順をベースにした学参」の3つを、比較的近い時期にリリースすることができて、私が中学校教員の後半10年くらいで頑張ってきたことを形にすることができたな、と嬉しく思っています。

 

中学英文法をとらえ直す~コミュニケーションのための英文法指導~[英語 E164-S DVD2枚組] 明日の授業に活かす「意味順」英語指導—理論的背景と授業実践    【CDつき】中学英文法「意味順」ドリル1-単語を並べてみよう[基礎固めレベル]    【CDつき】中学英文法「意味順」ドリル2-表現を使ってみよう[高校入試準備レベル]

 

 この『「意味順」英語指導」の巻末には、これまでに刊行された意味順書籍が刊行年順に紹介されています。教材・テキストについては私たちの『「意味順」ドリル』が最新だろうな、とリストを眺めていると私たちの次にこんな文字列が…。

 

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 ちょ、超強力なライバルがアップを始めてるじゃないですか((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル というよりは、憧れの藤子センセとお名前が並んで、それだけで満足しているanfieldroadでした。